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一つ屋根の下

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「ちょ、ちょっと待てよ! 俺を学校に連れ戻すって言ったか?」


「はい、言いましたよ?」


や……やばい。情報処理が追いつかないぞ? 急に部屋の中に現れただけで頭がおかしくなりそうなのに、俺を学校に連れ戻すだと? 頭がパンクしそうだ! ただでさえ女子と話すのは半年ぶりなんだぞ? うまく話せるはずもない。


「ど、どういうことなんだよ……」


まず何を最初に聞けばいいかもわからず俺は動揺していた。


「? いたってシンプルなことをお伝えしたつもりだったんですけど?」


「今俺はそのシンプルな内容に困ってんだよ……」


「どういうことですか?」


俺は聞きたいことを全部いっぺんに聞くことにした。


「まず、お前はどうやってこの部屋に入ってきたんだ? まさかさっきのインターホンの連打はお前だな!? あれめっちゃこえーからやめろ! あと誰に頼まれて俺を連れ戻そうとしてる? 俺の親か?担任か? そして俺のベッドの上に靴で立つのはやめろ! そしてやっぱりお前は誰なのかよくわからん!」



別に言わなくていいことも言ったが、この際スッキリしたいので言ってやることにした。


「すいません。全部正確に聞き取れなかったのでもう一度お願いできますか?」


……ま、まぁ確かにこれは俺が悪いな。あんなの全部聞き取るなんて人間業じゃないしな。ほんとに重要なことだけを順に伝えることにした。


「とりあえずベッドから降りて靴を脱げ」


「あ、これは失礼しました!」


まさか一番重要なことがこれだったとは自分でも驚きだ。


「次に、どうやってここに入った? まさか一階から登ってきたとか言うんじゃないだろうな?」


とりあえず学校に連れ戻す件については長くなりそうだから最後にすることにした。


「え、それ以外ないじゃないですか」


あ、やっぱりそうなのね。この子普通に不法侵入で犯罪ってことに気づいてないのかな?


「あと、雅人君の両親には許可を得てるので不法侵入じゃないですよ!」


対策万全だったみたい。やはり俺の親が一枚噛んでるのか。


「まぁ、わかった。次だ。」


「俺を学校に連れ戻せって頼んだのは一体……」


「それは私の個人的な意志です」


「は?」


個人的な意志? どういうことなんだ?


「私あなたに興味があるんです!」


とためらいもなく顔を近づけてきて言った。少し顔を前に近づければすぐぶつかる距離に顔があった。


か……可愛い。っていけない! 何惑わされそうになってんだ俺! こんなのに騙されるな。


「興味だって? 俺の一体どこに……」


「それは言えません」


「なんでだよ?」


「だってそれを言ってしまったらつまらないじゃないですか」


「なんだよつまらないって……」


「だってそうじゃありませんか? もしそれを言ってしまったらあなたはそれを意識しだすかもしれないじゃないですか」


「た、確かにそうかもしれないが……」


だがこのまま秘密にされたら余計きになるじゃないか。


まぁいい。この女を追い出せば後は家中のドアと窓をロックすれば俺を学校に連れ戻すことだってできなくなる。それでチェックメイトだ。


「わかったよ好きにすればいい。だが今日はもう出て行ってくれ。急展開すぎて疲れたんだ」


これでおさらばだ。


「いえ、これから私はあなたの家に住むんですよ?」


「は?」


一体何を言ってるんだ?


「あ、言ってませんでしたね。これから毎日あなたが学校に行くまで私もここで住むことになりました! もちろん許可は下りてますよ〜」


うそだろ? てことは同棲じゃないか! 若い男女が1つ屋根の下で暮らすって……。こんなクソ童貞の俺がそんな夢シチュエーションに?


「おまえ! 俺だって男だぞ? も……もし襲われたって文句言えないからな?」


そんなシチュエーションに耐えられるわけもなく精一杯の脅しをかけてみた。


「えぇいいですよ。そんな度胸があるならばの話ですが」


くっ……!? こいつなかなかやるぞ。


「じゃ、これからよろしくお願いしますね。横橋 雅人君♡」


か…かわいい。


いとも簡単に撃沈されてしまった。


ありがとうございました!

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