友達が来ました
番外編を今日から6日間連続で投稿します!!
『ロアンー・・・暇だわー・・・』
『ああ・・・暇だな』
山菜採りをしようと思いましたが、急に雨が降って行けなくなりました。
まぁ、食料はまだ沢山ありますので採りに行く必要もありませんけどね。
こんな日は小屋で寛ぐしか手段がなくなりますので、非常に暇になります。
そんな時にロアンがある提案をして来ました。
『なぁールーナ。暇だったらエロい事しない?』
『ぶん殴りますわよ?』
即答で断りました。
余りにも暇だからロアンが変な事を言い出しますし、困りますね。
しかし、その時でした。
ドアをノックする音が雨が落ちてくる音に混ざって聞こえてきました。
初めは勘違いかな?と思っていましたが、
ソファに座っていたロアンも気がついていました。
『ん? こんな雨降りに誰だ?』
『誰かしら?』
お客さんかしら?こんな森の奥で?誰かしら・・・。
心辺りがあるとすれば、リリーさん達しかいませんが、
最後に会ったのはおそよ10年前なので今更来ないはずです。
それに、あの頃はリリーさん達が三人で旅をしていたから出会いましたけど、
もう旅をしていないと思うので来るわけがありません。
そんな事を考えていたらロアンが話しかけてきました。
『ルーナ?俺が出ようか?』
『うん、お願いね』
そう言ってロアンが駆け足で玄関先に行き、ドアを開けました。
『どなたですか?』
『私、リリーって言います。えーと・・・ルーナさん、いますか?』
聞き覚えがある優しい声がしました。
私はもしかしてと思い、テーブルから立ち上がって覗くように玄関先を見ると、
真っ直ぐな黄色の長い髪をしている女性と、青髪の女性、
そして妖精が隣で飛んでいました。
そう、先程言ったリリーさん達でした。
『えっ、リリーさんとスフィアさん・・・?それに、フワリちゃん?』
私が気がつくと、リリーさん達も気が付き、笑顔で名前を呼んでくれました。
『ルーナさん!!お久し振りです!!』
『久し振り!10年振りだな』
『ルーナだー!久し振りなのー!』
私は歓喜が高まって三人の元へ駆け寄って抱きつきました。
『皆さん・・・お久振りですわー!!!!!』
俺はそんな状況を見て思った。
『えーと・・・皆さんはどういうご関係で?』
取りあえず、三人が雨の所為で全身濡れていたからルーナに言われ、
タオルを持ってきてあげて落ち着いたところで皆の話を聴いた。
描き始めた時は3話くらいで終わりにしようと思っていましたが、
リリー達に思い入れがあるので番外編とは思えない程話が長くなりました。
懐かしく感じる人や『リリーって誰よ?』と思う人もいるかもしれませんが、
一作目を読まなくても楽しめるお話になりますので、よろしくお願いします。




