滝で水浴びをしよう
『ふー、汗かいたから水浴びしてこようかしら』
ルーナが襟を摘んで扇ぎながら考えていた。
いつもは朝方に水浴びをしているから迷っているようだ。
『汗かいたなら入ってきたら?』
そう言うと、ルーナがジト目をしてきた。
『・・・覗きに来たら殺しますわよ?』
『・・・んー、うん』
少しだけ考えてから答えた。覗いたらマジで殺されそうだったからだ。
○
私は手作り石鹸とシャンプーを持って小屋から出て森の中を歩き、
水浴びをする為に滝がある場所に行って岩の物陰で衣服を脱ぎ、
湖にゆっくりと足から入った。
『冷たい!』
初めは冷たいですが、慣れてきますととても気持ちがいいです。
まずは滝壺の下に入って身体と髪を軽く洗い流しました。
さてと、身体を洗う前に少しだけ魔法を使いましょうか。
私は目を閉じて神経を集中させました。
『周辺を観覧せよ・・・』
この魔法を使うと、半径100メートル範囲が見えます。
これでロアンが覗いているかが分かります。
んー・・・どうやらこの辺にはいないようですね。
安心して身体を石鹸で洗いました。
ふふっ、この時がやっぱり至福だわ。
あ、そういえば・・・ロアンに膝枕をした時に私、汗臭くなかったかしら?
ちょっとだけ不安になりました。後で聞いてみようかしら。
水浴びが終わり、服を着替えて小屋に戻ってロアンに尋ねました。
『どうしたんだ?ルーナ』
『え、えと・・・さっき膝枕やってあげたでしょ?
その時に私、少し汗臭くなかったかしら?』
ロアンは即答で言いました。
『汗臭い?いいや、むしろルーナの香りは最高だったよ』
心配した私が馬鹿でしたね。
あと、変体的な感想でしたので軽く一発殴ってあげました。
その後にロアンは水浴びに行きました。
うん、男性の水浴びシーンはお話しなくていいですね。カットします。
○
夜になり、今日は掃除を頑張ったのでルーナがピザを焼いてくれた。
トッピングは小屋の隣で勝手に生えている野菜と、
森に生えているキノコをのせている。
これは・・・多分、大丈夫だよね?
ルーナの様子を伺い、
なんとも無さそうだったから切れているピザを一枚手に取って食べた。
『おー!すげえうめー!!』
『ふふっ、喜んでくれて嬉しいわ』
もう一枚ピザを取ろうとすると、なんだか身体が痺れてきた。
『ル、ルーナ・・・』
『どうしたの?』
『身体が・・・痺れてきたのだが・・・』
この黄色のキノコが入っていたのを食べたら痺れ始めたから絶対に毒キノコだよな。
ルーナに瓶に入っている毒消しの薬を飲ませて貰ってなんとか回復出来た。
本当は口移しでして欲しかったのだが拒否された。
おいおい、毒キノコが入っていたからそれぐらいしてくれてもなー。
こうやっていつもの調子でルーナと今日も生活をした。
この二人のメイン回だと、微笑ましい話になりますね。




