女の子を助けてあげたら
章を追加しました。
そして、ミリアの服装をチェンジ。
『む?こんな森に人の声が・・・?』
珍しい事ではあるが、
危ない目に合っているからも知れんから急いで探してやる事にした。
『たくっ、めんどうだなー・・・』
風の魔法を唱えて緑色の風を身に纏い、宙に浮きながら探した。
左右を見渡すと、木の置くから何かに逃げ回っている女性を発見した。
二体のゴブリンに追いかけられ、逃げていると足がもつれて転んでしまい、
少しだけ痛みを感じた膝を見てみると、擦りむいたところから血が流れていました。
痛いけど逃げないとゴブリンに襲われてしまいます。
しかし、体力の限界と膝が痛くて動けなくなりました。
『あっ・・・いやっ・・・来ないで・・・』
振り返ると、ゴブリンがじりじりと近ずいていて、
獲物を捕らえたような鋭い目で私を睨んでいました。
『いやっ!!誰か助けてえぇぇぇ!!!』
泣きそうになりながら叫び、こんな森の中に助けなんて来ないと思い、
目を閉じて諦めた時に誰かの声が聞こえてきました。
『ゴブリン如きが調子乗るんじゃねえぞゴラあぁぁ!!』
『えっ・・・?』
目を開けてみると、男性の方が飛んできてゴブリンを吹っ飛ばしていました。
『大丈夫か?』
男性の方に手を差し伸べられて立ち上がりました。
『は、はい・・・あ、ありがとうございます』
『ああ、この辺はモンスターがいるから気をつけろよ。それじゃあ』
『え・・・』
男性は何事も無かったかのように振り返り、
出てきた所から帰ろうとしていました。
『さてと・・・早く村に行くか・・・』
面倒だから直ぐにその場から離れようとしたが、
後ろから女の子が声を掛けて来た。
『ちょっと待ってよー!いたっ!』
振り向くと、女の子は地面に座り込んで膝を押さえていた。
よく見たら血が流れていた事が分かった。
『怪我をしていたのか・・・早く言えよ』
仕方が無く女の子の元に戻り、魔法を唱えた。
『癒しの力よ・・・ヒール』
右手が優しい緑色の光に包まれて傷口を癒し、回復をしてやった。
血の流れも止まり、白い肌が元に戻った所で再びその場から離れようとした。
『それじゃあ』
『えっ・・・』
歩き出すと、又もや女の子に止められた。
『だからちょっと待ってよ!』
『なんだ?』
女の子は涙目になっていた。
『一人で帰るの怖いから案内してよ!』
あーそういうことか。
仕方が無く名前を知らない女の子と一緒に森の中を歩く事にした。
めっちゃ気まずかったから初めに女の子の名前を尋ねる事にした。
『君、名前は?』
『私はミリアよ。貴方は?』
『ロアンだ。まあ、よろしく』
『よろしくねロアン!改めて礼を言わせて貰うわ。ありがとう!』
ミリアという女の子に笑顔でお礼をされ、少しだけドキッとしてしまった。
よく見れば、結構可愛いしな。
顔は全体的に幼い感じではあるが、
綺麗な茶色の髪や茶色の瞳が落ち着いた感じで良いし、
頭の上に付けている花柄のカチューシャが花柄の服と相性が良く、
白いフリルスカートのアクセントが効いているから見栄えが良い。
うん、よく見れば見るほど可愛いな。
じろじろとその姿を見ていると、ミリアに声を掛けられた。
『あのー・・・何か?』
『ん?ああ、よく見れば見るほど可愛いなと思っただけだ』
そう言うと、ミリアはくすくすと笑っていた。
『それ、本人前で言うー?ふふっ、ロアンって面白いね』
『そうか・・・?あと、胸も大きくて良いと思うぞ』
『それは本人の前で言っちゃ駄目よ?』
少しだけ苦笑いされたが、その後は何とか会話が続づいた。
色々と聴いて分かったことがあった。
ミリアが何で森の中に入った理由とかもな。
彼女は俺が行こうとしているウィールという村のパン屋の娘で、
新作のレシプを考えて果物を使ったパンを作るために森に入り、
なかなか見つからなくて、いつの間にかモンスターがいる場所まで来てしまったみたいだ。
なるほど、果物を探している時にゴブリンに襲われたって事か。
うん、納得した。
そんな調子で森を抜け、目的地が同じだから村まで一緒に歩き、ウィールの村に辿り着いた。
それにしても、この村はいつ来ても建物が白くて丸い形をしているな。
湖もあるから過ごすには良さそうな所だが、
俺はルーナに養って貰っているから森の中が一番良いかな。
『ふー、やっと着いたわー』
『だな。それじゃあ、俺はこの辺で・・・』
俺はギルド会場に倒したモンスターの報告をする為にミリアと別れようとしたが、手を掴まれた。
『何処に行くの?ロアンはパンを買いに来たんでしょう?』
『ああ。けど、お金を持っていない。
だから、先にギルド会場に行ってお金を手にしてからー・・・』
話終わる前にミリアにグイッと手を引っ張った。
『お金はいらないわ。お礼に何個でもパンをあげるから着いて来てよ!』
そう言いながら、ミリアに強引に連れていかれた。
新キャラのミリア登場!
次回は母も出て来ます。