第7話 目の原理と尋ね人
雅也は扉を出て行くと、『通告』のマークがコンピューター画像で雅也の前に映し出された。
『通告、風魔第2隊長に報告いたしますので、少々お待ちください!!!』
聞き取りやすいコンピューター音声だった。
「多分この時代では当たり前なんだな・・・多分音声プログラムとか完璧なんだろう」
雅也は冷静に判断した。
コンピューターの「ピッピー」と言う音が聞こえた。
そうすると今度はコンピューター動画が流れ始めた。
風魔からだった。
「おっ自分の気持ちに決断がでたんだな。まぁちょっと待っとけ、すぐに行くからよ」
雅也は深呼吸するとこう言った。
「風魔お前にも用はあるが、あの華蓮にも聞きたい事があるんだが・・・」
コンピューター動画は跡形も無く消えた。
「そりゃ難しいお願いだな」
隣にはもう風魔がいた。
「相変わらず早いな」
雅也は風魔の目も見ずに言う。
「まぁな。それより俺が花蓮に聞きたい事の返事をしたら駄目なのか?」
雅也は自分の右目を片手で押さえて言った。
「この目についてもっと詳しく聞きたい。それと今後の事も」
風魔はいきなり、「コンピューターシステム・オン」といった。
風魔の前にさっき雅也が見たコンピューターが現れた。
「開いている会議室および訓練室はあるか?」
コンピューター音声が『あります。案内します』
そうゆうと、赤いレーザーが現われる。
「よし、このレーザーについていけば、着くぞ」
風魔はレーザーに沿って歩き出した。
風魔と歩いてると、色んな人を目にした。
白衣を着た人や全身黒い服をきたボディーガードみたいな人や変わった服を着た人などいた。
「なぁ風魔・・・」
雅也が話しかけようとすると、風魔はボソッと「後で話せ、今はしゃべるな」といった。
しょうがなく雅也は黙り込んだ。
黙ったまま5分ほど歩いた。
赤いレーザーが扉の前で途切れた。
コンピューターの音声が聞こえる。
『案内を終了します』
風魔は扉の横にある暗証番号を押した。
『確認完了。どうぞお入りください』
扉は自動に開きだす。
「いくぞ」
風魔は中に入っていった。
部屋の中は椅子が3つあるだけだった。
「何もないな・・・」
雅也はボソッと言った。
「まぁ今のところはな」
風魔は何か隠しているような笑い顔だ。
「っで何から聞きたい?」
風魔は椅子に座りながら聞いた。
雅也は椅子に座ると、風魔の目を見て言った。
「まずはこの目についてだ」
雅也の右目はもう完全な薄い青い色に変わっていた。
「この前は、色の種類まで話したかな?」
「あぁそうだ」
「そうだな・・・はぁ面倒だな・・コンピューターシステム・オン」風魔はコンピューターシステムを開いた。
『用件はなんでしょう?』
「アビリティ・オブ・アイについてそこの雅也に説明してくれ」
『はい、了解いたしました』
コンピューターシステムは風魔の前から雅也の前に移った。
『何がきいたいでしょうか?』
風魔は椅子からいなくなっていた。
「風魔また逃げたな。はぁしょうがないや。ならまずは、この目の原理を教えてくれ」
コンピューターは目の図を雅也に見せた。
『まず目は物を見るものです。物を見るのは大切な事です。生き物で心臓の次に大切な部品でしょう。そこである発展が起きました。最初にアビリティ・オブ・アイが見つかったのは、300年くらいのヨーロッパ地方で発見されました。まだその時は、視力がかなり良くなる事や幽霊が見えるなどの、低レベルのものでした。そして、月日が流れて1000年くらいになったくらいに、火や水、風、などの付属眼が出てきました。それで・・・』
「まった、付属眼って何だ?」
『今話しても良いのですが、原理を教えた後のほうが良いと思いますが・・・』
「なら後で頼む」
『かしこまりました。話は戻りますが、火や水などの付属眼が出てきたらへんで、ある研究が行われました。それは、目の能力の吸引です。』
「何で吸引を?」
『理由は、科学者たちの仮説は目の中は特別な液体で、その液体がある反応を起こし、火や水を操れると思ったのです。だげど、それは、失敗に終わりました。本当は目の中には宝石のような物が入っている事が判明しました。その宝石が主の血と共鳴反応を起こし能力が出たというわけでございます』
「目の中に宝石・・・か」
『こちらの世界では、真実の宝石といわれています』
雅也は不意に思い出した。
風魔のことだ。
(あの緑の指輪・・・・あれはもしかすると、真実の宝石なのか)
コンピューター音声はさらにしゃべりだした。
『そして、ここ200年間では、特殊眼や双獲眼や黒魔眼などが見つかり始めました。これは時代の進化というやつでしょう。最後にまとめるとアビリティ・オブ・アイは人間の進化によって作られた目といえば簡単でしょう。以上で説明を終了します』
雅也は深く悩んだ。
まだ謎だらけだからだ。
(何故人間は進化をしてまでアビリティ・オブ・アイを手に入れたかったのか。)
まだまだ謎が残るものばっかだった。
「気になる事は全部聞いたか?」
風魔の声だ。
雅也は振り返った。
そこにはもちろん風魔がいた。
だが他にも見たことのない人も3人いた。
3人とも目の色が違う・・・アビリティ・オブ・アイだ。