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クルスニード 終幕A 未来

→[そんなのいや]


「そんなことできるわけない……!」


私は手から剣を落としてしまう。力を振り絞って剣を蹴りとばし、クルスニードを床に押さえつけた。


「ねえ、師匠。私が貴方を殺す瞬間……貴方も私を殺して」

「それはできない。君は生きるんだよ……」


自分は死ぬ気のくせになにを勝手でひどいことを言っているのだろう。

彼がいなくなってから、私は一人で生きるなんて考えられない。

――なら今一緒に時を終わらせる他ないのだ。


「そんなことをいうなら私は貴方を殺さないわ。一緒に生きるか、私を殺すか選んで!!」

「……ごめん、アネッタ」


クルスニードは私を抱き締め、過去を語った。



吸血鬼狩り(クルースニク)の赤髪の勇ましいハンターの女性とまだあどけない銀髪の少年は吸血鬼が出るという村へいく。

そこには人間の血を吸うとされる蜘蛛の魔物が住んでいた。

城で戦う二人の見た魔物は人の姿をとり、相手にとって好ましく移る。

しかしハンターは魔物を魔物として見ており、いつしか魔物はハンターの女性を愛していた。

ハンターの女性は魔物の好意に揺らぎ、密かに結ばれるも仲間から迫害され、その子供は森に隠される。

そして少年は年を数年重ねると、師である彼女の仇を討つべく強大な魔物を倒した。

しかし、散り際に魔物の呪詛を受けるのだった。



「グリスの母親は師匠クルスニードの師匠なのね」


グリスは師匠の子であり弟子の仇という複雑な立場のようだ。


クルスニードは吹っ切れたのか、短剣を泉に投げ捨てた。

それはこれからも私と、生きるということだろう。


――私達は夜明け、手を繋ぎながら古城を後にし家へ帰還した。


【ハッピーエンド・・・幸福の始まりを告げる朝日】

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