アバター骨皮筋衛門、いざ、参る!!
殿!!
早くお逃げ下され!
口惜しい限りにございますが、もはやこれまでにございます。
炎上する天守閣を見上げる、この地の領主、風見、鶏乃介に延命を促す重鎮、金ヶ先、表裏。
いや……まだじゃ。
まだ、打つ手は、残っておる。
金ヶ崎、表裏の表情がサーツ青ざめた。
と、殿!!
まさか、あの人物に望みをかけておられるのでは!
ニャリと笑みを浮かべる領主、鶏乃介。
左様じゃ!
こうなっては、いたしかたあるまいて!
えーと……
あれ、あれ……どこやったかな?
おもむろに、雅やかな金細工が施された小箱を差し出す重鎮の表裏。
殿、ここに……
おお!
これじゃ!、これじゃ!
流石は家老筆頭の表裏よのう!
小箱空けてスマホを取り出しダイヤルする鶏 乃介。
プルルル……
プルルル……
プルルル……
ガチャ
あ、オレオレ。
誰だ!
お前は?
俺だよ、俺。
年寄りを騙そうたって、そうはいかんぞ!
筋ちゃん!
鶏だよ!
あ~~~
なんだ、どうしたん?
もう、ゲームオーバーなん?
てゆーか城炎上してるしー!
一日で滅亡する城主も珍しいぞ!
と、殿!!
面妖な輩との繋がり国の存亡にも関わりますぞ!
鶏乃介に諫言を言上する表裏。
ちょつと、黙っててくれるかな。
今、筋ちゃんと喋ってるから……
城をグルリと取り囲まれて逃げ道なしなんよ!
これ四面楚歌てゆうやつ!
特別加算するから何とかならない?
わかった、ワシ、そっち行くわ!
いや、助かるよ!
筋ちゃん、じゃ、頼むで!
ガチャ……プープープー
殿!
敵が間近に迫っております!
大丈夫~♪?大丈夫~♪
筋ちゃんが何とかしてくれるから茶でも飲んで、まったりしよう。
危機に瀕した現状を前に、いささかも怯まぬ鶏乃介。
彼は常人が、思いもよらぬ大器なのか……それとも大ウツケなのか……
家老、金ヶ崎、表裏には理解てきなかった。
鶏乃介を守る武者たちが一人また一人と敵の刃の前に倒れて行く。
表裏は腰刀を鶏乃介に差し出し敵の手にかかる前に自決するよう促した。
殿、介錯いたしますゆえ立派な、ご最後を遂げられませ!
え?!
切腹……そんなことムリムリ。
そうこうしているうちに、フラフラと白髪頭の痩せ細ったヨレヨレの服に身を包む人物が敵の直中を歩いて来た。
目はくぼみ、髪はボサボサで白髪混じりの長い髭。
敵の武者たちは異様な、その人物に、もののけの気配を感じ距離を取った。
あ~~~♪、筋ちゃん!
来るの、早かったなぁ!
これアバターで飛ばしてるから、よろしく!
ナノマシン使おうと思ってるけど……
結構、値が張るけどいいかな~
えーよ!えーよ!
思いっきりやっちゃつて!
オッケ!
骨皮筋衛門、いざ、参る!!
まずは、あの天守閣の火を消して復元するわ。
アバター骨皮筋衛門は、手のひらを開き口元まで持って行きフーッと息を吹き掛けた。
見た目には手のひらには何も乗っていなかった。
しかし、しばらくすると炎上していた天守閣が鎮火したかと思うと、やがて元どおり修復されていった。
次に敵の刃によって倒された味方の武者たちへ向けて再び手のひらにを向けてフーッと息を吹き掛けた。
しばらくすると、倒れていた武者たちは起き上がり出した。
これを見た敵の武者たち大声を張り上げ、恐れおののいて撤退を開始した。
ば、化け物だぁーーー!!
風見、鶏乃介は復活した武者たちとともに天守閣の前の広間で勝鬨の声を上げた。
えい!
えい!
おーーー!!
骨皮筋衛門はポンと鶏乃介の肩を叩いて一言。
ほんじゃ、ワシ、帰るわ。
次はせめて、一週間
、持たせてほしいもんやなぁ~
ワシも他のユーザーで手が離せんときがあるさかい。
ま、あんじょう、気張ってや!
プルルル……
プルルル……
プルルル……
ガチャ
オレオレ?
誰だ!お前は?
あ~~~
直ぐ行くわ!
今、こっち片付いたとこやから。
アバター骨皮筋衛門のフォローは続く。