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いせてん!チースタ!  作者: 遊路
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第三話 牢獄




 格子状の箱に車輪が付いている輸送車に邪神教団の皆さまはぎゅうぎゅうに押し込められている。5台、5輌?まあ、どっちでもいいが5つの輸送車にぎゅうぎゅう詰めって、どれだけあの場にいたんだ?数えないけどね。


私は一応被害者枠なので、ロバの背にまたがるような形で護送となる。にしても、このロバ。耳長くないですかね?まあ、ロバなんてテレビくらいでしか観たことが無いので、こういう種類もいるのかも知れないけれども、長いな。ああ、ここって異世界だっけ。地球の知識で計っても意味ないよな。二回目なのにうっかりしていた。ロバに似た生き物に初遭遇ってことで勘弁してくれ。


「それでは、出発!」


 副隊長さんの号令で数百人の騎士団と5台の輸送車が動き出す。私は最後尾で殿なのか、私の見張りなのか十人くらいの騎士が馬に乗って並走する。なんかカッコイイなぁ。金属鎧かぁ。重いのかな?一度来てみたいんだよねぇ。前の世界ではゴツイやつ着ていたけど。こういう普通の着てみたいよねぇ。でも、動きづらいんだろうなぁ。魔法で補助すればいけるかなぁ?


「な、なんです?そんなにじろじろ見て。」


 じろじろ見過ぎたようだ。鎧を見ていた騎士がこちらに気が付いて話しかけてきた。あれ?女性なのか。だとすると、勘違いされたかな?


「いえ。その鎧がいいなぁーって見ていました。」


 決して胸を見ていたわけではありませんよ?そもそも、鎧で見えませんし。


「そ、そうか。この鎧は我が家に代々受け継がれて・・・」


 なんか、女騎士さんのおしゃべりスイッチを押してしまったようだ。帝都までの間、彼女の騎士としての心構えや、家の家訓や武勲などを教えられた。正直、どうでもいい・・・



 ガシャンという音を立てて牢の扉が閉められる。金属製のドアで格子の付いた覗き窓と下のほうに食事を入れる時に使う小さい扉が付いているやつだ。映画とかアニメで見たことあるなぁ。まあ、ここに来るまでに見た他の牢はこんな扉の付いたやつじゃなくて鉄格子の牢で何十人も押し込められているようなものだったので、かなり待遇の良い部屋なのかも知れない。


 中を見渡すと、入って左側に白いシーツが敷かれたベッド。正面の壁には小さな格子付きの窓。右側奥の衝立の向こうにはトイレ用の桶が置かれている。思ったよりも綺麗な部屋である。


「しばしここで待て、後ほど取り調べがある。まあ、お前は教祖の捕縛に協力してくれたから、身分証明が終わればすぐにでも解放されるだろう。」


 ここまで連れてきてくれた騎士がそう言って牢から離れて行った。


「にしても、どうなっているんだろうね?前のように赤ん坊からのスタートだと思っていたのだが・・・」


 自分の体を改めて見回してみても、二十歳くらいの肉体である。まあ、精神に関しては二度目の転生なので百歳超えているんだが。中身おっさんじゃなくておじいちゃんだな。


「ステータスオープン。」


 暇なので自分のステータスを確認してみることにした。確認方法は天使から説明されたのだが、詳しい内容に関しては何も説明されなかった。見てのお楽しみとか言っていたな。


名前 ユーロ

年齢 20歳

性別 男

種族 人族

出身 ソヴェンテ帝国

職業 捕虜

結婚歴 なし

犯罪歴 なし


 あれ?HPとかMPとかの表示は無いの?スキルチェックもしたいのだが。というか、職業が捕虜って・・・捕虜は職業じゃないだろう・・・


 あれこれ触ってみようとするも触れない。うーん。どういうことだろう?ステータスってこれだけの情報しか出ないものなのかね?あの天使。ちゃんと仕事しろよ!


 結局、スキルチェックや身体を数値化したものなどは一切表示されず。表示の仕方もわからないので、ベッドで少し寝て休むことにした。3時間ほどだが、ロバにまたがるのって結構キツイものなんだねぇ。若干股ずれをしていたので、魔法で回復させておいた。ちなみに回復魔法は水に対して命令することにより傷口の細胞を活性化させて回復させる。ひと通りの必要そうな魔法に関しては、天使から聞きだしておいて練習をしておいて良かった。おかげで少女の転移もなんとなくの感覚で成功するくらいのコツは掴んでいるし。


「おい。起きろ。取り調べの時間だ。」


「ん?あ、はい。今起きます。」


 いつの間にか寝ていたようだ。どれくらいの時間が経ったのかはわからないが、どうやら取り調べの準備ができたようだ。先ほどの騎士が迎えに来ている。


「ちょっと顔洗ってから行きますね。水よ。手のひらに集まれ!」


 手のひらに水を溜めて、それで顔をぱしゃりと濡らす。


「風よ。水気を取り払え!」


 濡れたままだとあれなので、風を使って乾かす。


「おい!どういうことだ!お前!なぜ魔法が使える!」


「へ?」


 なんだかわからないが、魔法を使ったのはまずかったらしい。便利だから、ついつい雑用にも使っちゃうのよね。なんか、騎士が慌てて人を呼びに行ってしまった。う~ん。何がいけなかったのだろう?





簡単なプロットを書いて道筋を付けるだけでもスムーズに書けますねぇ。あと、なんか「一日に一回は短くても良いから原稿あげなきゃ病」にかかってしまったようです・・・

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