内惑星機関
地球、月、火星そして金星と、次々と惑星に植民を果たしてきた人類であったが、ここにきて、意見をすり合わせるための機関を欲するようになってきた。これは、互いの意見調整の場でもあり、惑星間の紛争を防止するためであり、さらには、今後も増え続けるであろう人類の植民を、統一的に行う必要性が出てきたからである。
ここから先の植民は、小惑星帯を挟み、木星へと移る。もしくは、金星よりも内側へと進むという2つの道があった。水星は、あまりにも太陽に近すぎるという理由で、却下となった。それまでは統一されていたのだが、木星に先に植民するのか、もしくは小惑星帯を順次抑えていくのか。これらの問題が発生した。これらの意見や、今後の資源についてを話し合う場として、地球統合政府、皇国共栄圏、教皇領国、火星共和国、火星国家評議会連合、統一金星政府が1か所に集まった。人類評議会というのが第1回の時の名称である。そして、残りの国々は第2回目から集合し、名称を、内惑星機関とした。2231年のことである。内惑星機関は、2311年に至り、太陽系惑星同盟へと名前を変えることとなるのであるが、それはもう少し先の話となる。
内惑星機関によって、小惑星のうち、主要な天体へ植民を行い、それを経てから木星へと進むことになった。2250年、ケレス、パラス、ジュノー、ベスタへそれぞれ植民を開始。この時点で、人類は400億を超えていたため、人員に困ることはなかった。これらの施政権は内惑星機関に全権があった。これら4つの小惑星の中枢をケレスとなる。これらを踏み台とし、いよいよ木星へと進むこととなった。