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火星植民
月からをも飛び出した人類が目指したところは、火星であった。当時、火星は新たなるフロンティアとして大々的に植民の宣伝がなされた。初めに火星に到達したのは地球統合政府である。
2129年、地球統合政府が打ち上げた火星往還機「ワイルダー」が最初の火星植民機となった。当時は3カ月かけから5カ月をかけて往復をし、資材や人を運び、火星での発掘を開始した。
地球統合政府を契機として、皇国共栄圏、人民同盟国も火星植民を開始することになる。教皇領国については、地球より離れるということを考えていないということ、それを行うだけの財力がないということもあった。また、月面非武装地域というのは、月面のみで存続することになっていたため、火星へと進むということはなかった。このため、火星植民領として、火星は3つに分割された。地球統合政府火星植民領、皇国共栄圏火星領、人民同盟国火星同盟領の3つである。