月面
そもそも月へと移住することとなったのも、地球人類が増えすぎたということが問題になったためだ。2030年を過ぎた頃に、定住者が現れることになる。2098年、月面に一切の銃器類を持ちこむことを防ぐために、月面非武装地域が指定される。これは、地球統合政府、国家共同共和国、人民同盟国による区域設置であった。これによって、指定された範囲は一切の銃器の持ち込みが不可能となった。2108年に皇国共栄圏が設立されると同時に、この地域指定範囲は広がり、この時点で、月面全域が非武装地域となっていた。なお、教皇領国に併合された範囲も月面にも存在するが、これらも同時に非武装地域指定されている。このため、月全体が一種の中立地域として認識されることとなり、ゆるい合議連邦制が成立した。
2110年、月面にある国は地球統合政府、国家共同共和国、人民同盟国、皇国共栄圏及び教皇領国であった。これらの代表者が集まり、一つの連邦制として発足することとなった。月面だけ別扱いということだ。連邦の国名は、そのまま月面非武装地域となった。
そして地球の人類が月へと移住を開始して100年ほど。この頃になると、月をも人類のキャパシティは満タンとなりつつあった。さらに開拓地を求め、それぞれが旅立つことを決める。