スキなのに…
ねぇ、何でだろう?
キミを見てると、胸がキュッてなる。
これが恋なのかなぁ?
今まで何ともなかったコトがキラキラして見える。
今まで当たり前のコトだと思ってたキミの声、キミの笑顔にいちいちドキドキしてる。
この気持ちは何なんだろう?
…そう必死に考えた。
幼い私は何もわからなかった。
いや、小3なら普通は分かるかもしれない。
ただ、男子とばかり遊んでいた私にはわからなかった。
これが恋だとは気付かなかった。
ただ、この気持ちが大きくなっていくのは分かった。
あの時、あーちゃんに相談して正解だった。
自分じゃ恋だとは気付かなかったから。
今でも、あーちゃんの声が残っている。
「はるちゃん、それ聖くんのコトが好きってことだよ。」
あぁ、これが恋なのか。
…そう思ってからもう4年が過ぎた。
もう、気づけば中1だ。
チョコを渡せないバレンタインがもう4回続いている。
また、バレンタインが近づいている。
「今年は渡せるかなぁ…」
白い息と、そんな言葉が漏れた。
聖、キミは私のコトをどう思ってるのかな?
私はキミの「トクベツ」にどうしたらなれる?
私は何がしたいのか、聖の何になりたいのか分からないけどこれだけは分かる。
アナタがスキです。
言えたら良いのに…。
私の頬に涙がこぼれた。