サレ女たちの復讐
フワッと思いついて、ザッと書いたらこんなのが出来上がりました。
あまり設定を深く考えずに書きましたので、?な箇所が多いと思います。寛大なお心でお読みいただけると幸いです。
血なまぐさい表現や残酷な表現があります。苦手な方は読まずに避けてくださいませ。
「あら、またキャサリン様がお倒れになったのですか」
「キャサリンは昔から病弱なんだ。そんな嫌味な言い方はよしてくれ」
「病弱...。学院の食堂でお見かけした時は名物マンプクプレートをお食べになっておられましたが?」
「たまたま調子がいい時を見かけただけだろう。本当に君は嫌味ったらしい女だな」
「これで5回目ですわよ。嫌味くらい言いたくもなりますわ」
言い返すことが出来なくなったのか、婚約者はわたくしをきつく睨みつけるとそのままキャサリン様のお家へと去って行きましたわ。
わたくしはレティシア。侯爵家の長女。
婚約者のダンテ様は伯爵家の嫡男。
婚約者同士の仲を深める目的で催されるお茶会は、最初からこの5回目までずっと幼なじみである子爵家のキャサリン様が体調を悪くされたという理由で途中退席や中止され、まともに終わったことがございません。
「さすがに、もういいですわよね」
一言漏らしたわたくしは、メイドたちに後片付けを指示してから、母の元に向かいました。
「お母様、本日で5回目でしたが、改善される様子はございませんでした。ダンテ様もお母様たちの計画に組み込んでくださいませんか」
母の執務室。父が仕事をほぼ放棄しているので、母と兄が侯爵家の仕事を取り回しております。
今日の執務室には母だけ。兄は領地視察へ行っています。
「レティシア、本当にいいの?」
「はい、本日で見限りました」
母にはお茶会3回目がだめになった時に相談しておりました。
母はすぐに我が家の密偵を使い、キャサリン様が本当に病弱なのか、ダンテ様がただのお見舞いだけに行ったのかを確認されましたの。
結果、キャサリン様は病弱どころか、全くの健康体。
ダンテ様とキャサリン様は、わたくしとダンテ様が婚約する前から、爛れた関係をお持ちになってました。
お互いの家だけでなく、街中のそういう宿や学院の人の来ない空き教室などで、二人仲良く激しく盛っているとのこと。
調査結果を知らされたとき、わたしくしは本当に目眩がして倒れましたわ。
なぜ、そんな男がわたくしの婚約者になったのか。
それは無能で傲慢ですぐ暴力を振るう父のせい。
父が伯爵に頼み込まれて断れなくて了承したせいですわ。
母は一つ頷くとわたくしに言いました。
「分かったわ。なら、どのコースにするの?」
「Cコースなら良いかと」
「あら、Aコースじゃないのね」
「そこまでの気持ちはありませんので」
「それはそうね。ではCコースで」
わたくしは母との相談を終え、執務室を退室しました。
それから2ヶ月が経とうかというとき、王都で大変残酷な大事件が起こりました。
場所はいわゆる夜の街。
新しい娼館の開店パーティーに、多くの貴族男性が招待されました。
男性たちの従者や護衛は、それぞれの主人たちから『娼館の警護がいるので大丈夫だ。お前たちは下がっていろ』と命令され、別棟で控えていたそうです。
娼館の出入口やパーティーが催される広間には、屈強そうな男たちが何人も警護にあたっていたそうです。
そして、開店パーティーが始まってしばらく。
ならず者とみられる集団がその娼館を襲撃したそうです。
外から賊の襲撃を見た人から知らせを受け、王都内警備をする騎士団が駆けつけました。
しかし、駆けつけた騎士団たちが見たのは、娼館の広間に倒れている絶命または大怪我を負った客たちだけだったそうです。
生き残った客たちから騎士団が聞き出しました。
娼館の警護は自分たちが敵わないと思ったのか早々に逃げ出したこと。
娼婦たちは叫びながら逃げ出したこと。
客たちを襲うと賊たちはさっさといなくなったこと。
騎士団は賊や逃げ出した娼婦たちの行方を追いました。
しかし、賊も娼婦たちも見つかりません。
娼館に関する書類も騎士団は探しました。
が何一つ残っていなかったらしいのです。
騎士団は相当困ってしまいました。
そのうち、大怪我を負った元大臣のお家から『事件調査が長引くと家の恥も続くので...』と言われ調査を打ち切ったそうです。
この事件の被害者には、父とダンテ様も含まれておりました。
父は絶命。
ダンテ様は男性が男性たるモノを傷つけられ、機能しなくなったそうです。
ちなみに
元大臣は、利き手の右腕と左手の指数本を切り飛ばされ、執務は不可能になり退職を余儀なくされました。
今は王都から少し離れた療養院にて過ごされているそうですわ。
今、我が家は父の喪に服しております。
家の評判も少しばかり落ちました。
当たり前ですわね。
当主が娼館で賊に襲われ死亡したのですから。
しかし、父は元から評判が悪うございましたので、残されたわたしくしたちは痛くも痒くもございませんわ。
他の被害者のお家も、あまり悲嘆に暮れてはいらっしゃらないご様子です。
そんなお家の一つから、わたくしに縁談の申し込みがこっそりとございました。
喪が明けましたらご考慮くださいとのことです。
ええ、喪が明けましたら考えさせていただきますわ。
今度は誠実な方であれば嬉しいですわね。
復讐コース
Aコース→死亡
Bコース→利き腕、または両腕の欠損
Cコース→男の男たるモノへの負傷または欠損
まぁ、これで安易に不貞出来なくなるだろうと復讐者たちは考えました。
どれだけのお家がこの復讐に関わっているのやら。
パーティーはいわゆる乱れた交わりのあるパーティーでした。
仕切りも用意されていたので、見られたくない派はその内側で。
そんなパーティーなので従者も護衛も遠ざけられました。
こっそり主人公に縁談を持ってきたお家。
そこの当主が若い女好きで、下手に婚約者を作ろうものなら当主の毒牙にかかりかねんと、ずっと縁談が組めなかったお家。
やっと嫡男の婚約者が出来そうで喪が明けるのを楽しみに待っているって裏設定。




