まだ切れぬうちは
掲載日:2025/10/17
気がつけば細い糸
いくつか僕の身体に
絡みついていた
昔は見えなかった
いや、見ようともしてなかったのだろう
もっと太かったのか
もしくはもっと数が多かったのか
そんなものを見る必要がないくらい
世界は美しかった
今はもう
数えられるくらいに少なくなった
それでも今
この糸が僕を
この世界に繋いでる
僕は望んでいるのか
消えてしまっていいと思っていたのに
僕は望んでいるんだ
この世界に居場所を
だから糸に触れて確かめている
生きるためには
生き残るためには
どうするべきか
満たされていない
渇ききった心
忘れてはいない
あの頃のこと
この糸が切れぬうちは
もっと足掻いて見せよう
どういう散り方になるか
楽しみにしながら




