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アンダーランド  作者: ぱんぷる
1/1

ある遊園地の話

「あぁーーーーーっ?!?!」

俺、伊藤彩斗いとうあやと、高校三年生…、怖い夢を見た…、でもなんだか思い出せない…、

またこの夢かよ…、毎回内容忘れるけど、なんだかこれでもう二回くらいも見たような…、いやいや思い出したくもないわ、

「学校行って違うこと考えよ…」

汗だらけの体を拭き、学校の支度をする…。教室につき、朝のHRが終わった頃…。

「あと少しで修学旅行…」

「なぁ京ちゃん、なんで修学旅行で遊園地に行くんだよっ…!」

高校三年の冬、雪がチラチラと降ったり降らなかったりする頃、俺は修学旅行の不満について、小学生からの幼馴染みの林道京介りんどうきょうすけと話していた…京ちゃんは爽やかでイケメンで女子にモテる、いわゆるモテ男ってやつだ。唯一の親友であり、休み時間はいつも絡んでいる。

「まぁまぁ、遊園地楽しいし別に良いんじゃない?」

「良くねぇよ!こんな寒い時期に遊園地とか松岡◯造でもあるまいし凍死するわっ!」

いや遊園地好きだけど真冬で行くのはちょっと抵抗があるというか…

「そんなネガティブ思考してたら人生楽しくないよぉ、彩斗くーん」

そう言って隣でニヤニヤしながら人生論を語っているのは桜井静夏さくらいしずかだ。ショートボブでいつも頭から出ているアホ毛が特徴的で、性格は名前通り、元気で明るく、かなりうるさい…彼女はまだ浅い付き合いだがまぁ、友達だと思う…多分。


授業が終わり放課後になったときだった…突然静夏からメールがきた。

ーこのあと図書館これる?京介くんも誘ったけど…ー

えぇ、めんどくさい…でも別に放課後やることないし別にいいか…ー了解ーっと。


「諸君っ!よく集まってくれた!特に彩斗くんっ、君は既読スルーして帰ると思ったよ…」

俺はどんなクズだよ、こんな紳士的な男はそうそういないぞ?

「それで急に図書館に呼び出してどうしたの?」

「いい質問だね、京介くん…!」

少し間を開け、深呼吸すると…

「ねぇ、アンダーランドってなんで地上にあるのにアンダー…下って言うか知ってる?」

そういえば考えたこともこともなかった…

「うーん、そういえばなんでだろう…」

京ちゃんが不思議そうに首を傾げ、俺は疑問を抱いていると…

「それは昔1900年時代での出来事だった………」

ん…?まてよ、この流れ…

「おいおい、静夏さんよ、ホラーとか、そういう怖い系のヤツとかNGだからなっ!?…べ、別に怖いからとかそういうんじゃないぞ!?」

そ、そう…決してホラーが苦手とかそういうのじゃない、ほ、本当だからなっ!?

「あれ、彩斗くん、もしかしてそんな年になっても…」

「ち、ちげぇよ!そ、その怖いとかじゃないから、その〜、あれだよ、まぁいいや…き、聞いてやるよっ…」

京ちゃんと静夏が哀れな目で見てくるのは無視しよう。

「ん、仕切り直して話の続きするねっ」

ゴクリ…珍しく落ち着いた態度になる静夏…

「実はアンダーランドっていろんな都市伝説や噂があるでしょ?実はアンダーランドの変な噂が昔からあるのは1900年時代での出来事がきっかけなの…

アンダーランドは昔名前の通り本当に地下にあったの、それも当時すごく有名でマスコットのグッズとかはめちゃくちゃ売れてたらしいの…でもある日突然そのアンダーランドの社長さんが失踪し、10数年の時が過ぎた頃、新しい遊園地の社長さんがアンダーランドを受け継ぎ、廃墟になっていた旧アンダーランドの上にあたらしく遊園地を建築したらしいってね…それが今のアンダーランドなの。」

知ってた?と言うように見つめてくる静夏に対し…

「んで、その話どこのだれに聞いたの?」

ふと疑問に思っていたことを口にすると静夏は目を細め…

「ふっ、……君のような感のいいガキはきらいだよ…」

…ガキ…少し傷ついた。

静夏はどこのだれだろうねと答えを出してくれないので考え込むこと数十秒…

「あ、もしかして桜井静夏の桜井って、今のアンダーランドの社長さん!?ってことは父親からっ?」

「正解っ!流石京介くんっ!」

言われてみれば名字一緒だ…京ちゃん天才すぎるだろ…!

「パパからはアンダーランドのこと色々聞いてるからねっ!その中でもトップシークレットなのが今のお話ねっ」

いやトップシークレットなら話すなよ…てかあの静夏が社長娘って信じられねぇ…


こうして少しだべったあと皆別々に帰宅した…

夕食を食べ終わり明日への支度も済んだ頃、やはり今日の静夏の話が気になった…

なぜなら「旧アンダーランド」や「アンダーランド社長 失踪」と検索しても何も出てこなかったからだ。

おかしいな、でもあの静夏があんな嘘を付くはずがない。色々と気になることはあるが一応明日も早いので電気を消し寝ることにした…


「つづく」

初投稿です

楽しんで読んでもらえると幸いです

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