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懇話休題『「当たり前」を語るのに 「要因」は必要ないと、思うことにした』

割り込み投稿です。

僕は一人の後輩に対し、『君』と呼んでいる。

対して後輩からは、『神様』と呼ばれている。


とは言っても、僕には何の力も無ければ、突き出た技能もない。

真にただの高校生だ。


それでも後輩は、そんな自分に対し『神様』と呼ぶことにした。


理由は二つ

きっかけも二つ


一つは、自分が早々に『何者にもなれない』と気づいたこと。

一つは、彼女に『とんでもない才能が宿っていること』に気づいたこと。

一つは、彼女が我が文芸部を訪れたこと。

一つは、自分が『誰かを何者かにすることはできる』と自負していたこと。


本当は、もっと目に見えない要因があるのだろうけど、今となっては、互いの記憶の遥か彼方に沈んでいるだろう。


だけど、きっと。

この事は遠い昔から、決まっていたのかもしれない。


太陽が東から昇って、西に沈んで沈んでいくように。

地球に、北と南があるように。

地軸が歪んで、四季が生まれたように。


要因は見つかれど、筆舌に尽くし難い『当たり前』は、いわゆる『見えざる神の手』によって、そのように作られたに違いない。


例えばこの関係だって、きっとそうだ。


とうとう僕一人になった、薄暗い文芸部の一室で過ごしていた昼下がり。

頬杖し、不安定に舞い落ちる 桜吹雪の一部を、開け広げた部室の窓から招いていると、ガタリと古ぼけたドアを開けて 彼女は現れた。


寸刻遅れて、突風が吹き込む。

これがいわゆる春一番か。それとも春風か。


新鮮な風は 部屋の隅に溜まっていた花びらを、埃と共に舞い上げ 渦巻かせた。


今更ですが、序章的な内容です。

今後投稿する予定の懇話休題回では、基本的に会話劇以外の形式を採用する予定です。

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