医務室
そっと目を開けると真っ白な天井。
……ここはどこ?
私は大変混乱していた。
……聖堂を出たのは覚えているわ。
それからどうしたんだっけ。
何にも覚えていなかった。
「アリス様!?」
この声は……
「おはようございます」
「……フィー?」
「気分はいかがですか?」
「……大丈夫よ」
身体はまだ少し重たかったが心配をかけるわけにはいかない。
「良かったです……」
フィーの瞳に安堵が映る。
「それよりも、ここはどこ?」
「学園の医務室です」
やっぱり、倒れてしまったのね。
「フィー、あなたはどうしてここにいるの?」
「時間ぴったりにお迎えに参ったのですが、いくら待てどもアリス様がいらっしゃらなかったので、学園の方にお聞きしたところ、医務室だと」
「そう……、心配かけたわね」
「いえいえ、アリス様がご無事なら良かったです」
意識がはっきりしてきたところで疑問が浮かぶ。
「どなたがここまで運んで来てくださったのかしら……?」
「私がここに来た時には既に去られていたようで、分かりません」
「そう……」
……それでは、お礼ができないじゃない。
「アリス様、帰れそうですか?」
「ええ、大丈夫よ」
……助けてくださった方、ありがとうございました。
アリスは心の中でそっと唱えた。




