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幕間 アダムの日記Ⅰ

おひさしぶりです。

間が空いてしまって申し訳ありません。1話から3話までのあらすじです。


生き残った勇者は、俺を含めて6人。

 俺の剣術の師でもある、真面目な重装の勇者・ビル=ケンブリッジ。

 王国のエリート魔導士部隊出身の魔導の勇者・リサ=ミスティックレンジャー。

 冷静沈着な魔弾の勇者・カルロス=ゲイツ。

 気弱だが、高い実力を持つ癒しの勇者・マリー=キアコル。

 幼馴染みでムードメーカーの忍びの勇者・ターニア=ザクトリー。

 そして、俺――聖剣の勇者・アダム=レオトレーシー。

 

 仮面の悪魔・ブラフの登場で、俺たちの旅は一気に苦しいものに変わった。奴が呼び出す『永遠の闇』は無数の魔物を呼び出す。そして奴の生み出す魔物は、偏ってはいるがいずれも強力なものばかりだ。

 俺たちは先のアミアンの戦いで、魔剣の勇者・ヴォルフ=スリーファイブと召喚の勇者・モニカ=フエーテル、そして魔王の封印に必要な封印の鏡2枚を失い、アミアン市を魔王軍に明け渡す結果となってしまった。


 俺たちは一旦王都に戻り補給をするため、ジャンドール砦まで後退した。そこにまたもブラフの手が伸びてきたため、俺たちはブラフと戦うことになる。だが、援護を約束してくれたはずのニラーナ将軍が砦を放棄して兵と共に逃げてしまった。さらにこの状況に絶望したマリーが暴走し、結果的にリサさんとマリーが戦闘不能になってしまった。

 

 勇者たちのリーダーとしてこれらの状況の責任を負うため、俺は殿としてジャンドール砦に残り、ブラフを迎え撃つことにした。ブラフに追い詰められ、死を覚悟した俺の前に現れたのは、銀色の鎧をまとった謎の戦士・ディメンダーX……タケシ=クボタだった。

 ディメンダーXは圧倒的な強さでブラフの生み出した改造ゴブリン達を蹴散らし、『永遠の闇』の中へ突入。ブラフを倒した……らしい。


 そしてその後、エクスカリバーが少女の姿に変わった。エクスカリバーの少女はギーと名乗った。ギーは不思議な力を使い、ディメンダーXの能力を模した『終末の音速剣』という、凄まじい速さで敵を斬りつける技を俺に授けた。

 

 俺たちはジャンドール砦を放棄し、王都に戻るために途中のトゥーリー村、そしてラライアン村へ向かった。トゥーリー村では、村人を騙し『命の爆弾』なるものを作ろうとしていたオークの大群と、ラライアン村では『魔の森』に潜み少年に取り付いたトレントと戦った。

 いずれの戦いでも、クボタが変身したディメンダーXがその驚異的な戦闘能力を発揮した。トゥーリー村では赤い『レッドブレイカー』に再変身し、強化されたオークたちを一掃した。ラライアン村では、青い『ブルーマジシャン』に再変身しトレントに取り付いた少年を救出し、魔の森のトレントを打ち倒したらしい。トレントたちとの戦いは実際に見ていないが、オークたちとの戦いは勇者全員が目撃した。ディメンダーXの驚異的な戦闘能力は、間違いなく俺たち勇者全員の戦闘能力を遥かに凌駕している。8人そろっていても勝てるかどうかわからない。


 ……そう、わからないことだらけだ。ブラフは一体何者なのか? トゥーリー村のオークたちも、ラライアン村のトレントも、ブラフに何かしらの強化をされたと推察される。あの永遠の闇はなんだ? あんな無尽蔵に魔物がわいてくる空間なんて聞いたことがない。ディメンダーXのように中に飛び込めば破壊できるのだろうか?

 ギーは……エクスカリバーはなぜ少女の姿に変わったのか? なぜ不思議な力を使うことができるのか? ディメンダーXのXコマンダーと会話をしている……ようには見えないが、あれにも何か秘密があるのか? 元々エクスカリバーはあのような力を秘めていたのか?

 クボタ――ディメンダーXとは何か? ニホンという国から来たというが、そんな国聞いたことがない。遠い東方にもそんな国はなかったはずだ。クボタ殿はどこから来たのか? ディメンダーXの驚異的な戦闘能力を支える『カガク』とは何か? 魔法とよく似ているような気もするが……

 なにより、なぜクボタは彼にとって外国であるこのラスコー王国のために戦うのか? 目的は何か? なにか裏があるのか? ターニアが言った俺たちが頑張っているからという理由は、皆を落ち着かせるために肯定はしたが、正直理由としては弱すぎる。


 俺たちの旅は、謎を抱えたまま続く。俺たちはどこへ行くのだろう?

 魔王ジゴ・ラドキ率いる魔王軍との戦いは、まだ始まったばかりだったのかもしれない。 

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