第〇〇次中間報告書
以下の記録は、神牙〇〇氏本人が作成した事件報告書及び調査局の内定結果の情報を分析した結果になります。
◇『オモイカネ機関』の増員について
まずオモイカネ機関についてですが、神牙氏が人事局を通さずに独自に人員を増員させています。
増員人数は三名。
いずれも組織のどの部署にもいない人物達でありますが、一名だけ組織の関係者と血縁関係にあると思われる人物がおります。
神牙氏がこの事を知って、彼らをオモイカネ機関に配属したかは不明です。
引き続き、監査を続けます。
◇『オモイカネ機関』の能力について
オモイカネ機関の人員増員の影響からか、当該機関の保有している能力に、変化が見られます。
ご存知の通り、オモイカネ機関は本来は発生した事案のデータベース化と情報収集が専門でした。
しかし、昨今の特異事件の頻発により、当該機関の能力に事件捜査の権限と現場指揮権が付与されました。
これを前提に、まずは人員の面で報告させて頂きます。
※神牙所長
神牙所長の能力は承知の通り、非常に多岐にわたる科学的知識と霊的な能力、超人的な身体能力を有していることから、今現在も当該機関における最高戦力となっています。
しかし、ここ数か月ほど監視して判明したことですが、最近の神牙所長の行動は、以前の暴力的、かつ冷酷さが際立っていた頃よりも穏当なものになり、高度な状況判断能力もあるようです。
また、現場指揮官としての能力も非常に高く、もし許諾を得られれば、組織の幹部候補として、私の補佐をさせたいと考えています。
※鳴海雄太
彼は神牙所長が報告してきた、いわゆる『私立月影高校連続怪死事件』において、大倉刑事と共に神牙氏がオモイカネ機関に異動させた者です。
能力は至って平凡。
しかし、状況把握に優れており、たびたび神牙氏に助言を与えることもあるようです。
その成果として、神牙所長の暴力に頼らない論理的な判断能力による事件解決が、最近頻発しております。
これには少なからず、鳴海氏の存在が影響していると思われます。
今後も必要があれば、彼の監視を続行します。
※大倉源三
この者の身体能力は神牙所長に及ばないまでも、常人を上回っており、強行突入や捜索活動において、非常に重宝されているようです。
また、鳴海氏に心酔しており、行動を共にしている一方で、神牙所長やオモイカネ機関に対して、少なからず不信感を抱いているようです。
調査局としましては、彼を要注意人物として優先して監視を続行致します。
※鬼島陽子
この女性は、元は都内の所轄署に勤務していたようですが、例の原川美知恵を使用した実験の際に起きた殺人事件を通じて、神牙氏と接触しました。
その性格は粗暴で暴力的。事件にはほとんど介入していないようです。
しかし、彼女は神牙所長が関わった組織の地下施設での事件を解決している期間、知人が被害に遭っているストーカー事件を解決しています。
神牙所長から報告が無いことを考えると、彼女独自の判断で動いていたようです。
調査部と監査部としましては、彼女は一刻も早く、あの部署から異動させるべきだと報告がきています。
私も同感です。彼女の粗暴で怠慢な態度は、神牙所長になんらかのマイナスな心理的影響を与える可能性があると思われます。
◇事件について
神牙氏がその人員達と接触した数々の事件で、神牙氏は霊的な存在と懇意にしている形跡があります。
また、児童誘拐事件の報告書において、神牙氏は過分に霊的な存在の介入を報告しています。
この報告は、昨今の我が国における霊的存在が介入したと思われる数々の事件と類似しており、早急な対応が必要だと思われます。
それと、研究部門が実地試験を行っていた原川美知恵ですが、私の方で廃棄処分としておきました。
すでに研究部門にも通達しておりますし、彼らも納得しています。
私の方で秘匿捜査とした八丁山付近での事件ですが、神牙氏からの事件の解決を知らせる内容のメールと事件報告書が送られてきましたが、それらに数点、気になる記述がございます。
この案件については、我々の方でもう少し調査を進めていきたいと思います。
また、評議会の決定で神牙氏に解決を命じた事件ですが、それらの解決の最中、様々な妨害行為に遭いました。
また、あの施設は崩落後、立ち入り禁止とし、完全に封鎖を施したことをご報告致します。
情報調査局局長 神牙桜花




