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僕と私の映画レビュー  作者: 机上森
1/1

シン・ゴジラ

シン・ゴジラである。


凄かった! そう表現することしかできない。


私は公開二日目に見に行ったくちである。もともとせっかくの日本ゴジラであったから一回は見に行こうと思っていたが、いつ見に行くかは決めていなかった。だがふと見たネットのまとめサイトで、今回のゴジラは面白いという記事のタイトルを見たときにすぐに映画館へと行くことにしたのだ。


映画を見ながらにして、今みてよかったと思った。傑作だ! 歴史の生き証人になった。伝説だ!

五十年後も語り継がれる作品だ。本気でそう思った。

1954ゴジラ、つまり初代ゴジラが60年以上語り継がれたようにこの作品もまたそうなるだろうと思ったのだ。


最初の一回目の視聴はネタバレ抜きで見てほしい作品である。


なぜか? 別にストーリーにトリックがあるわけではない、大どんでん返しがあるわけでもない。

ただ今回のゴジラには初代ゴジラのあった不気味さ、なぞの生物感があるのだ。

初代ゴジラは当然一回目だから映画の中のゴジラを見た人も、この化け物はなんだ? と思ったことだろう。

それと同じ感覚がこのシンゴジラにはあるのだ。 この化け物はなんだ? と!!!!!!


ネタバレは見てしまっては、この謎の生物感が薄れてしまうかもしれない。それではいけないのだ。


だが今回一番面白いと思った所はゴジラの不気味さであるから、書くことにする。

見に行ってない人は一度見てからまた10回くらいこの文を読んでほしい。


以下ネタバレ ※語りたいことはいろいろありますが、今回はゴジラという怪獣に焦点をあてたい

映画を見たときに最初に現れた怪獣は、気持ちの悪い、ウーパールーパーかツチノコかに見えるような容姿をしたゲテモノだった。映画を見ながらああこれがゴジラの敵? なのかと思ったものである。

2014ゴジラでも最初に出てきた怪獣はゴジラではなく、ライバル怪獣だったので、その流れかと思ったのだ。


だが物語の展開は違う。対決姿勢というよりは政治家の奔走するさまをコミカルに描いているのである。

そしてこのツチノコはただただ気持ち悪いのだ。えらのような部分から赤い液体をぶちまけながら

住宅を破壊していく。その眼は魚のように死んでいる。

そして急に起き上がり、手をはやし始める。そこでわかるのだ。このツチノコがゴジラなのだと!!!


展開が進み研究班がゴジラの生態を調べ、考察する。

このゴジラは単体で進化する、究極生物? 単体増殖する? 分離したゴジラは有翼化する。

それらの情報がこの怪獣をとんでもないものにしていく。

尾が長く、手が小さい、歯もガタガタ。ゴジラの不気味な造形も進化の途中という設定を考えれば

説得力のあるデザインに見えてくる。

このゴジラには謎が詰まっている。あらゆる可能性が詰まっている。

いつものゴジラでしょ? といったマンネリ感は一切ない!

この化け物はなんだ? !!!!!! という感動しかないのだ。

初めてゴジラが誕生した衝撃がここにはあるのだ。


このゴジラは強い。日本の兵器では役には立たない。ただ歩くだけだが、それだけで日本は蹂躙されていく。だが流石に米軍の兵器には勝てない。 かに見えた。だが違う。


ゴジラはすぐに進化し対応したのだ。口から火を噴き、さらには紫色のレーザーとなり米軍の兵器を破壊していく。口だけでは対応できないと、背びれからも無作為なレーザー攻撃が始まる。


口からビームなんて荒唐無稽な必殺技のはずだが、このゴジラなら打ててもおかしくないという迫力がある。そのさまは美しいのだ。ゴジラが放った炎が東京を焼いていく。詳細は書かない。ぜひ映画で見てほしい。見た人ならわかるはずだ。あのシーンは私の稚拙な文章力では書けないことを。


口からビームといえば2014ゴジラの口から出すが、演出的には微妙だった覚えがある。

何か破壊力が足りない。多段ヒットする連続技のようで一撃必殺感がない。

実に消極的な描写だ。

口から出すなんて、海外の人にはやっぱり受け入れられないのかなと思ったものである。


最後の最後までこのゴジラはやばかった。いちいち比較するが2014ゴジラはなぜか意思疎通する

余地のようなものがあった。だがこのゴジラは違う。一切その余地がなく。ただただ脅威なだけなのだ。


ゴジラの進行をなんとか止めることができたが、しかし完全に殺すことはかなわず、東京のど真ん中で

凍らせることにとどまることになる。移動させることはおそらくできない。

このゴジラは脅威だ。

だが無限に進化する可能性は、資源として日本に福音をもたらす可能性があることを劇中で示唆している。

そう今後この世界の日本は、ゴジラとうまく付き合っていかないといけないのだ。

それは日本と原発の比喩でもあるだろう。


しかし実に恐ろしい怪獣だ。

そもそもなぜこの怪獣が日本を襲っているのかがわからない。鍵を握るような科学者が

「私は好きにした、君たちも好きにしろ」(てきとう)という謎のメッセージを残している。

無限に進化する生物である。ひょっとしたら科学者と融合したのか? そんな不気味な想像もできる。

最後のシーンでゴジラの特徴的な尻尾がアップになるが、その尻尾には無数の骸骨が生えだしていた。

人間も見える。巨神兵現るの巨神兵にも見える。


もしゴジラを止められなかったら、この尻尾から巨神兵が生え出て、世界を蹂躙する。

そんな想像すらできる。

こういった謎を残し、想像させる余地を残す技は

庵の監督の得意とするところだろう。私はまんまとはまってしまった。


ここからはダイジェスト感想になるが


ていうかこのゴジラはまんま使徒である。この作品自体エヴァである。

謎の生物が理由もわからず、迫ってくる。それをどうにかする。

ゴジラの対策に追われる政治家たちのシリアスで、コミカルで、熱血な奔走ぶりが楽しい。

ゴジラがもし本当に来たら? という空想シュミレーションもいい。

石原さとみのキャラクターもアスカ・ラングレーみたいでいい。


日本の兵器もかっこいい。


これまでの地震や災害を踏まえた描写も日本人に突き刺さるものがある。


さらには核兵器の扱い。ゴジラを倒すために、諸外国が日本で核を使用するという展開になるが、

ここで奮起する政治家がたくさん出てくる。日本に三度目の核兵器を使わせるのか?

許せないと怒るのだ。

あんまり関心のない私ですら、心が震えたものである。

核を使用する政治的、戦略的な有用性も語られるが、

理屈ではない一線というもがあることを私に教えてくれた。 許せないことがあるのだと。

嶋田久作が机をたたいてブチ切れる演技に私は本当に涙したものだ。


語りたいことが山ほどあるが、今回はこれくらいにしたい。(レビューはは2000時前後が目標)


本当に面白い映画だった。

2014ゴジラも面白かった。だけどゴジラがとられてしまったという絶望もあった。

だがシンゴジラでゴジラを取り戻すことができた。海外ではこんな作品はつくれまい。


本当に最高だ。ありがとう庵の監督。

最高だったよ!!!!!!!!!!!!!!!!



感想お待ちしています!!!!!

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