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柏柚木の日常  作者: あれきすん
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山田君とわたし

 「ずっと前から好きでした。僕と付き合ってください」


夕日が沈み辺りが赤く染まり始めました。私は今学校の体育館の裏にいます。


私の前で顔を真っ赤にさせているのは同じクラスの 山田くん。 勇気を出して告白してくれたということは顔を見れば一目でわかります。


ふと視線を下に下げると山田くんの脚が震えてます。 きっと緊張してるのでしょう。プルプルと震えていてなんだか産まれたての子鹿みたいです……山田くんは真面目に告白したのに私の悪い癖で妄想をしてしまいます。



産まれたばかりで上手く立てない鹿の赤ちゃん。何度も何度も立っては転び、立っては転びの繰り返し。誰しも最初は自分では立てないものです。人間の場合は 親に助けてもらったりモノに掴まってやっと一人で立てます。できなかったことができるようになる。これはとても素晴らしいことでとても感動です。ですが 、わかってはいるのですが、テレビなどで見る 子鹿が脚をプルプルさせるシーン……なんか滑稽ですよね……

……そう思うと……なんだか笑いそう……ふふっ……いや ダメよ! 山田くんは勇気を出して告白してくれたのに 笑うなんて 失礼っ……ププっ……


「あ、あの……それで…返事は……」

「え?……あ、は、はい!」

ここで一気に 現実に戻されました。そう今 私は告白されているのでした。口説かれているのでした。どうでもいい 妄想はここでストップです。


子鹿の……いえ……同じクラスの 山田くんはスーハースーハーと呼吸をし 一気に

「絶対幸せにしますから!!!悲しません!!!僕と一緒に子供作りましょう!!!……あっ!」と言いました。


…………あー……これゎ……やっちゃいましたね…… テンパって 彼女の家に行って 娘さんを僕にください!

的なことを言ってしまいました……あと最後のはなんなんですかね…山田くんの願望が見えてしまったような気がします…。というか今の発言セクハラじゃないですか!?


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