8月30日の戦い
ナレーター:今日は8月30日。夏休みも後1日で終わるというこの日である。
ナレーター:さて、世の学生は宿題は終わっているのか?今日は佐藤さんのお家を見て見ましょう。
夏木:姉ちゃん!宿題!!!
由愛:アンタ、また今年も残ってるの?!
夏木:今年はまだ30日じゃん!去年は31日だよ!
由愛:いや、そういう問題じゃなくて。
ナレーター:この家は2人姉弟。姉の由愛は7月に宿題を終わらせるタイプ、
ナレーター:一方の夏木は溜まってしまったらしくて、毎年お姉さんに助けを求めてる模様。
由愛:で、どれぐらい残ってるの?
夏木:日記でしょ、読書感想文でしょ、あとワーク。
由愛:それってほとんど全部じゃないの?!
夏木:まあ、そうなるね。
由愛:ねえ、今日30日だよね?夏木さー誕生日の日にこうやって追われてるなんて悲しくない?
夏木:・・・
由愛:はあ・・・
ナレーター:実は夏木は今日が誕生日ならしい。
由愛:てかさ!なんで殆ど日記書いてないの?
由愛:7月の方どうするのさ!?
夏木:へっへー、そこは大丈夫!
由愛:なんで?
夏木:ブログに書いてるから!
由愛:はあ・・・コイツ大丈夫なのかなぁ・・・
由愛:ピンポーン
夏木:姉ちゃん、来客
由愛:わーってるよ。
早紀:由愛、ヤッホー。
由愛:お、早紀~
ナレーター:この子は由愛の小学校からの友人。相沢早紀。
ナレーター:男勝りな由愛と違い、女の子らしい子。
夏木:あ、早紀姉ちゃん!
由愛:こら、夏木!
早紀:お、夏木く~ん。あ、お誕生日おめでとう。
早紀:ケーキだよ~
夏木:ありがとうございます!!
ナレーター:早紀自身もよく遊びに来ている為、夏木とも顔なじみ。
由愛:早紀、毎年ありがとね。
早紀:いえいえ~
早紀:ところで、夏木は宿題今年は終わったの?
由愛:いーやまだ・・・
早紀:夏休み最終日の定番よね・・・
夏木:覚えてて下さり光栄です。
由愛:いやいや、悪い事で覚えられてたら駄目だから!
早紀:手伝おっか?
夏木:え?本当?!
由愛:さーきー?
早紀:ゆーめー・・・
由愛:当たり前でしょ、宿題は自分でしなくちゃ意味ないんだから。
由愛:それに夏木が悪い。自業自得。
夏木:姉ちゃん、ヒドーイ。
由愛:夏木、お前はいいからさっさと宿題する・・・
夏木:はーい・・・(小声)鬼め。
由愛:あ?なんか言ったか?
夏木:いいえ、なーんにも?
ナレーター:夏木に宿題をさせている間、夏木と早紀はお茶。
由愛:ごめんね、せっかく来てもらったのにこんなもんで・・・
早紀:大丈夫。まあ、この時期の定番だからねぇ。
由愛:夏木もさっさと終わらせたらいいのに。
夏木:ねーちゃーーん
由愛:何?
夏木:早紀姉ちゃんのケーキ!
由愛:あ?あとで。
夏木:ケチ。
由愛:ケチじゃない。
早紀:あげなくていいの?
由愛:今はいいの
ーそうして、何時間も過ぎ・・・
夏木:姉ちゃん。
由愛:何。
夏木:宿題終わった。
由愛:本当?
夏木:おうよ!
夏木:あれ?早紀姉ちゃんは?
由愛:アンタが時間かかりすぎて帰ったよ。
夏木:えー・・・
由愛:そりゃそうだろ。
夏木:姉ちゃん!ケーキ!
由愛:ハイハイ・・・
由愛:あ、早紀からメールだ。
早紀:夏木・由愛へ
早紀:夏木、お誕生日おめでとう!
早紀:終わりまでいれなくてごめんね。
早紀:ケーキ美味しく頂いてくれたらうれしいです。
早紀:また会いましょう。
早紀:早紀
由愛:だってさ。
夏木:由愛姉さん!!
由愛:ハイハイ・・・早くケーキ食べてしまいましょ。
夏木:ハイ!
ナレーター:こうして、2人の夏休み、8月30日は過ぎていったのであった。
ナレーター:後日談によると、夏木の宿題の1部であったワークはほとんど間違い。
ナレーター:また、日記もほぼブログを写してしまったため、ヒドイ文章だったとのこと。
ナレーター:夏木は先生にこっぴどく叱られたのであった。
ナレーター:おしまい。