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(結局、拾いに行くのは私だし…)

日が沈み、鬱蒼と茂る森の中を颯恋は歩く。槍が飛んでいった方向へ歩いているけれども、どこにあるか分からない。なにせ、稽古中にどこをどう動いていたのかすら、よく分からないのだ。場所など気にしている暇は到底ない。

(あーあ…。明日早くに探そうか…。)


そう思っていた矢先。

「これをお探しかい?」

爽やかな声が後ろから聞こえた。振り返ると颯恋よりも少し背が高い青年。右手には確かに颯恋の槍。

「どちら様ですか…?」

明らかに颯恋の声がいつもより低い。警戒心マックスである。

「そんな怪しい奴じゃないよ。俺は青藍(せいらん)っていうんだ。」

笑顔でずっと自分を見つめる青藍に、やはり警戒心は解かれない。

「私は颯恋といいます。」

「そう。」

やはり笑顔。そして沈黙。

颯恋は早く帰りたかった。


「あの、早くそれ返して下さい。」

「あぁ、これね。はい。」

あっさりと槍を目の前に渡される。颯恋はほっとしてそれをつかもうとした。

が、その手は空を切る。


「…は?」

あまりにも唐突のことに一瞬たじろぐ颯恋。

やっぱり青藍はにこにこしている。

「己の力で奪ってごらん。颯恋。」

初対面のくせにいきなり呼び捨て…だとぉ!?

「こ……の……っ!」

颯恋の怒りはピークに達した。


青藍と颯恋の戦いが始まった。


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