白い仮面の男
真夜中の一本道で異様な白い仮面の男が近づく恐怖
夜、男は眠れずタバコの箱を手にしたが一本も入っていなかった。
ふと時計を見ると丁度真夜中の2時だった。
こんな真夜中にタバコを買いに行くのも気味が悪いと思ったが、どうしても吸いたいものは吸いたく、仕方なく1番近いコンビニに買いに行く事にした。
外に出ると夏の夜の生暖かい風が吹いていた。角を曲がって真っ直ぐ一本道を進むと目当てのコンビニがあり、少し早歩きで歩き出した。
ザッザザァー
強い風が吹いて一本道の綺麗に切り揃えられた植え込みに引っかかっていたビニール袋がばさばさとなり一瞬ビクッしながらも程なくしてコンビニに着いた。
真夜中で客もいない店内に入りカウンターでタバコを買い、すぐ外に出て火をつけた。
タバコの白い煙がゆらいでるのを見ながら精神がゆっくり安定していくを感じていた。
一本吸い終わり、二本目に火をつけながらゆっくり歩き出した。
「今夜は月が綺麗だな 満月か」
独り言を呟いて一本道を歩いていると、遠くから白い顔した人が歩いてくるのが分かった。何だ?と思いながら歩いているうちに白い異様な仮面を被っている事に気付いた。
咄嗟に隣の道に渡ろうと思ったが腰の高さの植え込みがあり渡れない、やばいなと思いながらも引き返すのも男が廃ると思い平然を装いゾクゾクしながら近づく異様な白い仮面の男を見ていた。
近づくにつれ、真っ白い仮面の口の部分は耳あたりまで裂け笑ってるようで、目は蛇の様に鋭く吊り上がり、鼻は爬虫類の様に少し盛り上がって小さい縦長の穴が二つ開いており、黒い長いマントをなびかせていた。
ギョッとしながらも何事もないかの様に横切ろうとすると、白い仮面の男が3メートル前に来てハッキリ見え恐怖もピークに達している所でいきなり小走りなり横切って行った。
一瞬何かされるのかもと血の気が引きながらざわざわしながら振り返ると白い仮面の男はいなくなっていた。
ほっとしながら歩いていると
ぐにゃ
何か柔らかい物を踏んで足を上げて見ると、半分真っ赤に血で染まった片耳が地面に落ちていた。
男の恐怖はピークになり無我夢中で走りながら自宅に向かった。
家に着いても心臓の鼓動がなかなかおさまらないが、やはり警察に電話した方が良いのかと思い110に電話をして、一連の出来事を白い仮面の男の事、切断された耳が落ちていた事など興奮しながら、たどたどしくなりながらも通報した..........
「その後は白い仮面の男が耳を切断する連続猟奇殺人犯で、名探偵みたいなのが出てきて対決するみたいな感じにしようかなぁ」
「そして白い仮面の男の部屋には切り取った耳のコレクションが壁にいっぱい貼り付けてあった、とかどうかな」
という小説を書いていた男が両手をあげて固まった背筋を伸ばしてタバコの箱に手を伸ばしたがタバコが一本もなかった。
ふと時計を見ると丁度2時だった、自分が書いていた小説と同じ事に気付きギョッしながらも、どうしても吸いたいものは吸いたく、仕方なく1番近いコンビニに買いに行く事にした。
外に出ると夏の夜の生暖かい風が吹いていた。小説の中のコンビニは今行くコンビニをモデルにしていた為、少し気味の悪さを感じたが、同じ角を曲がって真っ直ぐ一本道を足早に歩き出した。
なんだか本当に小説の中の白い仮面の男が突然現れそうで顔と首筋に夏の暑さもあり嫌な汗をかきながら歩いていると程なくしてコンビニに着いた。
真夜中で客もいない店内に入りカウンターでタバコを買い、すぐ外に出て火をつけた。
タバコの白い煙の奥から一本道の先を見たが誰も来る気配はなかった。
ほっとしながら一本タバコ吸い終え、ゆっくり歩き出した。
一本道の途中あるどこかの会社の前にジュースの自動販売機とベンチがあり、そこに座りタバコにまた火をつけた。
夏の夜の蒸し暑さと白い仮面の男が本当に現れそうな不安で顔と首筋に大量の汗をかいていて、ポケットとショルダーバックを探したがハンカチが無く、やむを得ずショルダーバッグに入っていた原稿用紙を大きな油取り紙の様に顔にペタリと貼り付けて顔の汗を吸わせた。
原稿用紙にくっきり付いた自分の顔型を見て「白い仮面みたいだな」と呟いてから何気なく無意識に遊び心で、顔の輪郭、切れ上がった口、鋭い目、鼻を雑に手でちぎり始めた。
ビリビリビリッ シュッシュー ビリリ
程なくして雑に出来た白い仮面を顔に貼り付け前の硝子扉にぼんやり映る自分を見ていた。
「ハハハおもしろい 白い仮面の男みたいだフフフッ」
その瞬間、後ろを長い艶やかな黒髪でミニスカートの女が通り過ぎた。
咄嗟に身を隠しながら、興奮し血と全身の皮膚の表面がサァーと毛羽立つのが分かった。
ダダダダッ
「キャ」
長い黒髪の女の口を後ろから右手で塞いでマンションの横にあるゴミ捨て場に押し倒していた。
異様な首の角度になって倒れている女を右手のひらに付いた酸っぱくいやらしい若い女の唾の香りを嗅ぎながら見つめていた。
目を見開いて死してなお美しい長い黒髪の若い女の女体の香りを隅々まで楽しんでから..
...
バックからハサミを取り出して耳に当てた.....
じゅるっ じゅっじゅる ずずっ
口からピアスの付いた耳たぶを出して舌で転しながら、恍惚の笑みを浮かべた男の顔を街灯が怪しくが照らし出した。




