第1話
目を開けた瞬間、眩しい光が目を刺した。
身体を起こすと、視界は白く柔らかな光に包まれ、ふわりと宙に浮かぶ感覚。
……ここ、どこだ?
目の前には、天使のように柔らかい光をまとった女神が微笑んでいる。
厳しい威圧感はなく、どこか世話好きなお姉さん感がある。
「やあ、縁守結人くん。びっくりした?」
女神はくすりと笑う。
「急に呼び出してごめんね。でも君には、この世界で勇者として頑張ってもらわないといけないんだ」
「は、はぁ……え、俺、勇者……ですか?」
混乱のあまり言葉が追いつかない。
頭の中では、まだ依夢の瞳がチラつく。
「そう、勇者だよ」
女神は頷きながら、優しく手を差し出す。
空中に魔法陣が浮かび、文字が流れるように現れた。
名前:縁守結人
職業:勇者
ステータス:力・魔力・敏捷・耐久……
「そして君にはこの世界を救って貰うための、女神の加護も授けよう」
ふわりと光が手のひらから溢れ、結人の身体を包み込む。
空中に文字が浮かぶ。
加護:女神の創造域
効果:自分だけの空間を作り出し、その内部では創造力次第であらゆる物・事象・生物を生み出すことができる。
「……はぁ?」
結人は目を大きく見開き、文字を何度も見返す。
「ちょ、ちょっと待って……自分だけの空間? 何でも生み出せるって……これ、俺、本当に扱えるのか……?」
「ふふ、びっくりした?」
女神は優しく笑う。
「でも君ならきっと――」
その瞬間、文字がバチバチッと赤い光を放ち、加護の文字が揺れ動いた。
呪縛:依存の目
効果:依存対象の存在を距離を問わず感知。
呪縛:束縛の手
効果:対象を距離、時間、次元を問わず感知・干渉可能
呪縛:終焉の抱擁
効果:対象に触れずとも、存在そのものを“闇”に落とす。感情、能力、運命すら干渉可能。対象が生きている限り、干渉効果は永続。
「うわっ!?」
結人は思わず後ろに飛びのく。
胸の奥で、見えない糸が絡みつくような感覚が走る――逃げたいのに逃げられない。
「えええっ!? な、なにこれ!? 加護じゃないだろこれ!」
女神も目を大きく見開き、手をばたつかせる。
「……まさか、これ……」
女神は小さく息を飲む。
「君を現世で刺した……彼女が、加護に干渉して……?」
「でも、普通ならこんなことは……絶対に起こらないんだけどね」
女神は目を丸くし、驚きと戸惑いが入り混じった表情で光を押さえながら続けた。
「まさか私の加護が消されるなんて…それだけ彼女が異常だってことかな。」
「ちょ、女神さーん! 俺、どうすればいいんですか!?」
結人は叫びながら文字を見つめる。
胸の奥で絡む糸の感覚は、明らかに依夢の存在と連動していた。
名前:縁守結人
職業:勇者
レベル:1
HP:96 / MP:41
力:20
魔力:13
敏捷:5
耐久:8
特殊能力:
・呪縛:依存の目
・呪縛:束縛の手
・呪縛:終焉の抱擁




