富士山並みの標高の都市へ
微熱のような興奮はまだ続いていた。
ホテルに帰ってもなお、謎の遺跡をがもたらした魅力は揺るがないものだった。
まるで何となく鼻に残る香水のような。
一生の思い出になるだろうが、
こんなに適当に作ってもいいのか。
思い出は意気込んで作るものだと何となく思っていたが、意外とあっけなかった。
予想外なことはあるが、そこで死ぬわけではない。
ただ、可能な範囲で対処するかどうかで今時どこへでも行けてしまう。
移動手段を確保する。
それさえできればあとは身を任せるだけだ。
散歩をしてとあるペルー料理の店でアルパカ肉を食べた。
アルパカは淡白な牛のような感じで羊肉ほどの癖はない。
やはりレストランには日本人がいた。
旅行する日本人は旅行するし、旅行しない日本人は旅行しない。
二分化している感じがする。
お土産街に行き、アルパカの毛で出来た人形とかニット帽とかを買った。
そして、夕刻に列車に飛び乗り、おばちゃんに囲まれながらぼーっと景色を見た。
おばちゃんは川を見て「ボニート」と言ってその次に僕を見た。
川が綺麗だということを伝えたいのだろう。
買ったキヌアを食べながら、オリャンタイタンボに戻った。
それからマイクロバスに乗り、クスコに向かった。
悪路による揺れは酷く、消灯されていたこともあってウトウトしていた。
ふとしたときに目が覚める。
そして、気づいたときには街の真ん中を走っていた。
やがて眼下には沢山のオレンジ色の光があった。
クスコは思ったよりも大きな都市のようだ。
最初に少しだけ通ったはずなのにそのことを忘れていた。
ホテルにチェックインするとベルボーイと書かれた名札を付けている人が日本語で説明してくれた。
部屋は地下だったけど、良い感じ。
荷物を置いて遅めの夕食に繰り出した。
南米のファーストフード店。
サルチパパという金属の容器に沢山のポテトフライとウィンナーが入っている地元の料理。
小学生が喜びそうな料理で、オーロラソースみたいなものをかけて食べる。
地元民しかおらず、異様に盛り上がってる中で多少の居心地の悪さはあるものの逆にそれが心地よい。
壁面にはストリートアートのような絵が施されていた。
UBERでタクシーを呼んで帰った。
オレンジ色の街灯で照らされている街はひっそりしていたが、ところどころから陽気な音楽が聞こえてきた。
1日を振り返りながらシャワーを浴び、写真を振り返った。




