日清戦役
一、帝国陸軍軍人
私は、軍人です。
1894年現在、朝鮮に於いて独立を守るべく宗主国清国と戦争状態にあります。田舎出の私にとって戦争とはいえ外国へ行けると言う事は、至高の喜びの様にも思えます。生死の境にある戦場においてこの考えは言語道断であります。
『父よ、母よ、産んでくれてありがとうございます。私は幸せ者です。国家の為、天皇、天下の為命を捧げるのであります。帝国陸軍は世界一の知と勇を備えています。清国は非道・非業の国であり、亜細亜の盟主国大日本帝国が平和と安寧を保っていかないといけないのであります。』
二、君が代
『天皇の時世が千にも八千にも続いて欲しい。さざれ石に苔がむすまでも。』
ある帝国陸軍軍人は、日清戦争にて英霊となられる。
明治帝。
『大御宝よ。英霊となりて、祖国に帰る。』
青空に、一つの光とともに閃光が輝き見事に散った。
伊藤博文を筆頭に公爵・議員。
『天皇陛下万歳。英霊に敬礼。』
夏の暑さの中に小さな雨が注いでいく様な思いを抱くのでした。