第7話: 憎しみ
お昼近く―――。
私は、昼食を作りあのリビングで、ご飯を食べていた。
食べるたびに思い出してしまう記憶。
考えたくないと思っても、考えてしまう……。
血塗れた床、壁、テーブル、椅子―――。
「うぐっ……」
私は口に手を当て、トイレに向かう。
また、吐いてしまった…。
紗夜が来たあの夜からずっと続いている――。
どうして? 耐えれると思ったのに……。
それからというもの、私は吐き気やパニックになる事が度々(たびたび)起こり、
それが毎日続くようになった。
それを叔母さんが聞きつけ、私は叔母さんと精神病院に行く事になった。
そして、私は精神病と見なされた―――。
精神病―――。うつ病―――。
なんで、私が?
また病院に戻らなくちゃいけない……。
いやだ……! ここで普通に暮らしていたい!!
私は狂っていない!
どうして、私だけこんな目に遭わなければいけないの?
どうして? なんで?
もうイヤ!
何もかも―――。
なんであのとき、お母さんは死んだの?
どうして、紗夜は私の双子なの……?
どうして? ドウシテ?
いつも絶望の淵に立たせるのは紗夜。
貴女が―――。
私を狂わせた。
失う怖さを―――
貴女が分かるはずが無い。
紗夜―――。私は貴女を、絶対に許さない。
けっして……。




