3話 天才
見てくださっている方がいる事を信じて書きます!!
母さん?は一日中俺に話しかけて来るようだ。
可愛く俺の服が裁縫出来たとか夕飯が上手く出来たとか愛してる…などずっと話しかけて来る。
ただ母さんが話している言葉は日本語ではない。
だが、不思議な事に理解が出来た。
最初は単語を拾う事から始めた。
最初に覚えた単語は「シーティ」。
可愛いと言う意味だ。
次に覚えたのは「アーバジュー」。
愛してると言う意味らしい。
前世で英語を勉強していたおかげもあるのだろう。
TOEICは前世の両親の英才教育のおかげで898点だ。
その後も言葉の意味を悟り、両親が何て言ってるのか大体把握は出来た。
あぁ、父親の紹介は出来ていなかったな。
最初の記憶が生まれたその日の夕方、俺を覗くヒゲメンがいた。
どうやら父親らしい。
名をバティ。
母の名はエミリィ。
どうやらうちの家系は語尾の母音が「い」らしい。
決して韻を踏んでいる訳ではない。
これはきっと家訓のような物だと思う。
父も俺にデレデレのようだ。
と言うのも周りを見渡す限り兄弟のような存在は見受けられない。
きっと長男なんだろうと思う。
最初の子供と言うのはどの家庭でもチヤホヤされるものだ。
だが甘やかしは厳禁だ。
前世も長男だし、きっと俺の磋硪なのだろう。
にしても不思議な世界へ転生をしたものだ…。
何せ魔法が存在するのだから。
母は当たり前のように魔法を使っている事からしてこの世界には魔法と言うものが多数存在するのだろうと察する。
まるでRPGの世界だ。
ホ○ミのような回復魔法がある事を祈る。
治癒術と言うのはきっと全世界の人が一度は使ってみたいものだろう。
何せ回復出来ればエンドレス戦闘も可能な訳だ。
母に尋ねてはみたいが赤ん坊の俺はまだ話せはい。
ただ前世の記憶そのままに転生をしたようなので思考は高校3年生のままだ。
新たな人生を迎えられたワクワクと同時に残して来た家族の事が心残りがある。
バティやエミリィの事はまだ母さん、父さんと言う感情はほぼない。
例えるなら養子に貰われて来た子供のような心境なのだろうと推薦する。
早く動けるようになりたいな。
毎日横になりながらバティやエミリィが話す言葉に言葉にならない声でバブバブ言ってお乳を吸って排泄すれば泣いて助けを求める。
そんな毎日だった…。
日が経つのは早い。
誕生から一年。
最早ハイハイも出来るようなったし家中を動き回れるようになった。
脳は大学生の年齢だが体が子供…まるでコ○ンではないかと錯覚する。
彼の方がまだいいか…走ったり出来る年齢なのだし。
俺の2nd lifeは始まったばかり。
だが月日が経つのは早く、2才となった。
俺は脳が19才位なので言葉を話し出すのも早かった。
両親は驚いていた。
ハイハイし出すのも話し始めるのも一般的な男児より早かったらしい。
極め付けて、俺が1才半の頃夜に動き回ろうとしたが真っ暗な室内の為灯りが欲しかった。
その時思い出したのはこの世界には魔法があると言う事だ。
母のエミリィが暗闇で指先にライトを灯すような魔法を俺は何度も見ていた。
俺も出来るかな?
そう思い、指先に意識を集中させ唱えた。
「光よ。指先に宿れ。」
するとポワァンと意識を集中させた人差し指から光が灯った。
正直な感想は「すげぇ…」と日本語が口から出る程の感動だった。
それはそうだろう。
魔法なんて有名な○ッターの映画かゲームで見るフィクションの物語の中でしか見た事がないし存在するとは到底信じられない世界から来ているのだから。
自分の光る人差し指の先を感動の余り見惚れていたら室内に誰かの気配を感じた。
「セルヴィ…」
母さんの声だ…そう気付いた。
不味い…そう感じたが俺は急に光を消すのも不自然なような気がした。
如何わしい雑誌を読んでいる最中に母が部屋に入って来たから急いで隠すような物だと。
だから俺は少し惚けた顔を作り声がした母の方に首を向けた。
すると「バティ!バティーー!!」
母さんが父さんを急かすように叫んだ。
「何だ?どうした!?」
と慌てた顔で俺が寝ている部屋に急いで駆け付けた。
「ねぇ、バティ。こんな事信じられる?」
「こりゃたまげた…まさか。」
人差し指の先を光らせる俺を両親が驚いた顔で見ていた。
「この子、きっと天才になるわよ?」
「あぁ…」
あり得ない者を見るように両親は瞳孔が開いていた。
分かる人は分かると思いますが、男キャラはサッカー関連。女キャラは好きな海外女優さんの名前から取っています。
Shina、これはいつか使います。




