《受付嬢編》
《リリネット・バッチ》
生まれ故郷を魔物に襲われ、一人生き残った少女。冒険者に助けられたのち、遠縁である叔母の家に引き取られる。その国にある冒険者ギルドの受付嬢・グリティーレルと出会い、冒険者ギルドの受付嬢を志す。見事合格するも、幼さが残る十代であり、冒険者からからかわれることが多め。
若さ故か冒険者の挑発を聞き逃せずに失礼な態度を取る向こう見ずな性格があるものの、全滅させた経緯あってか冒険者に物怖じせず発言するのは欠点を上回る利点。
《グリティーレル》
寡黙に咲く高嶺の花。冒険者はおろか、同僚である受付嬢でさえプライベートを知らないほどに秘密主義。当人は一線引いており、仕事上での付き合いでしかないと思っている。いまだに食事を共にしたことのない同僚もいる。まだ受付嬢でない頃からリリネットを世話しているからか、リリネットの誘いには二つ返事で応じる。
《アービスタ》
才色兼備の受付嬢の中では自身を平凡と称しており、表舞台に出ることを自粛し、裏方に徹する心がけをしている最年長。なぜか非常に戦闘指揮を任せられる傾向があり、ここでは戦闘指揮ならアービスタとなっており、怪獣討伐戦でも冒険者ギルドの人材を差し置いて分隊を任せられる。実は年長者だけあって、アービスタに頭の上がらない冒険者も多く、実際は適している。ただし、名指しされた場合は露骨に嫌な顔をする。
別名、酒樽のアービスタ。ワイン樽に全裸で入り全て飲み干す。「もったいない」と冒険者はアービスタの入ったワインを飲むが、アービスタの出汁に虜か、はたまは柔肌を覗き込みたいのかは定かではない。
《ロッタ》
抑揚のない無感情な人間。欠落した感情は精巧な人形だからと人々は言う。美しさと引き換えに人間性を失ったと言っても過言ではない。美しさを追求する貴族に拾われそこで育てられたことが起因する。仕事は優秀そのものであるが、無感情ゆえに顰蹙を買い、7人から報復を受けたが、全て返り討ちに。戦闘訓練担当の名は伊達ではない。