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講義15:魔道具加工学 (2)

 教授の小屋へ戻ってきた。


「次の講義に進むよん。

 まずはこれを見て見てみて」


 そう言って教授が取り出したのは。

 見覚えのある、『矢』だった。


「破魔矢!」


「エレナ正解。

 破魔矢だよん。

 これもテレサ教授が作れる魔道具の1種さ。

 封魔の魔力を増幅して射出できるのだよん」


 そして続いて、教授が取り出したのは『弓』。


「槍、斧、大剣、刀、杖。

 それに続く第六の武器と呼ばれる弓。

 この弓について説明する。

 上位の弓は、射出系魔法の威力を増幅する効果がある。

 これにより、矢を用いない『魔法の矢』を射出する戦闘スタイルを実現できる。

 特に光術との相性が良い。

 私も光術が得意なのだよん」


「杖と比べても、魔法の射出速度が向上する、とても優秀な武器なの」


「しかしだね。

 弓の一番の魅力は別にある。

 それは、使い捨ての『魔導矢』をクラフトしておくことで、必殺の一撃を実現できることだよん。

 その具体例として、この破魔矢がある。

 そして当然、各魔法属性、そして魔法攻撃に応じて最適な矢の構造、材料というものがある。

 そのレシピに関して、私は高い関心、そして深い知識を持っている」


 教授は、具体例、様々な魔導矢を見せてくれる。

 その矢は、普通の木の棒と鉄のヤジリを持つ矢とは異なる。

 様々な装飾がなされたモノであった。


「ただし、当然、欠点。

 使い捨てなので、使用回数に制限があります。

 さらに1本の魔導矢を作るのに、結構なお金がかかります。

 素材を自分で採取できればいいけど、これはこれで労が要るのだよん」


「魔導矢を使い切ったらゲームオーバーなの」


「絶対に外せない一撃になるんだね」


「コストの高い武器ね」


「でも、私みたいに魔力の絶対量が少ない魔術師でも、強力な攻撃を実現できる。

 クラフトの得手不得手で勝負できる」


 ノノ教授は魔導矢を弓にかけて、射出の準備動作を行う。

 放たれた矢は、壁にかけられた的の中心に命中した。

 しかし、魔力の収束を行なっていなかったので炸裂はせず。

 弓の技量も、かなりのものがあるようだ。


 弱い自分なりに、どうやったら強さを得られるか。

 それを実直に、真面目に研究している。

 この人を、『弱い』とカテゴライズすることははばかられる。

 絶対的魔力量だけでは、強弱は決まらないのだ。






*****






「んじゃ、これで講義は終わりね。

 それか、なんかクラフトしていく?」


「教授、相談があります」


 話を切り出したのはレイナだった。

 カバンからある素材を取り出して、教授に手渡す。


「これは、マシュードラゴンのレザーだね。

 あんたら3人で倒したの?」


「厳密には5人です。

 この素材で、武器製造をお願いしたい」


「え?

 防具じゃなくて?

 何作ればいいの?」


「鞭です」


「あんた、女王様にでもなりたいの」


「そうです」


「そっか、なら仕方ないね」


 このやりとり何なの?

 ノノ教授はレザーを受け取って、クラフトの詳細を検討しだした。


「最終的には、炎龍のレザーを使った鞭のクラフトをお願いしたい」


「世の中には、変わった人がいるね」


 それ、あんたが言うの?


「変わっている方が、相手の意表を付けます。

 強くなるためだったら、なんでも取り入れます」


「ちょっと時間をちょうだいね。

 鞭とか、作ること、滅多にないから。

 1週間くらいあれば、たぶんできる」


「無限の感謝を」


 ここでエレナ、とある疑問を思いつく。


「現実世界に『レッドドラゴン』とか、いるんですかね」


「普通の世界にはいないねぇ」


「普通じゃない世界ってあるんですか?」


「『禁止領域』だよ」


「『禁止領域』?」


「この世界には、危険生物が多く存在する領域が、複数存在する。

 地域ごとに管理組織が存在していて。

 一定の条件を満たさない人間は立ち入りを禁止されている」


「冒険者ランクSにならないとダメとか、ですか?」


「冒険者ランクは関係ないよん。

 AランクだろうとSランクだろうと止められる」


「どうやれば、入れるんですか?」


「この大陸なら『東オルティア狩猟の会』に所属する必要がある。

 この大陸の禁止領域の管理は、狩猟の会が行っているが故」


「『東オルティア狩猟の会』ですか?」


「私も構成員だよん。

 あとは、ノレリア教授とルイン教授も所属しているよん。

 狩猟の会の本部はここから南方の街にある。

 片道1週間。

 ちょっと時間がかかるね」


「うーん、講義開催中はまだいけなそうだね」


「行ける行けないの議論もあるけど、狩猟の会の入会試験も難易度高いんだよん。

 まあ、君たちならいけそうだね」


「楽勝よ」


 レイナ様、やる気満々。

 新しい世界の存在を知り。

 新しい目標が生まれた。

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