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そう、旅をする  作者: モリエル
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1章 新しい仲間

ここまで来たか、、、まだまだだなぁ、、。

風は澄んでいる、整備された道のり、緑の丘、素晴らしい景色


俺は歩いていた、整備されたとは言ってもせいぜい道とわかる程度のものだ。

モンスターには出会っていない、出会うこともないだろう。というのもカンナの話によれば

テミア王国にはモンスター出現地帯。。。。所謂ダンジョンと呼ばれるものからでしか

モンスターは出てこない。これは隣国カルアでも同じことだ、


しかし例外がある

それが暗黒地帯、そしてマレースである。マレースは国自体がそもそもダンジョンになっている。

その昔、移民族が、お?ここ誰もいないじゃん、住もうぜ!みたいなノリでその場一帯を制圧。

偶然見つけた安全地帯に街をつくり、発展していった。この説明からもわかる通り、この民族はかなりの脳筋で、発展したはいいものの、脳筋だからなのだろう、次第に衰弱、そのまま滅びるかと思われた。が、珍しく頭の切れる奴が生まれでもしたのだろうか。

冒険者システムを開発したのだ。当時ダンジョンから溢れ出てきたモンスターに対処しきれないでいた両国は、すぐさま設立された冒険者ギルドに藁をもすがる思いで依頼。了承したギルドはすぐさま実力者を派遣、驚くべきスピードでモンスターを殲滅した。

あまりにも冒険者が圧倒的だったので、二か国はマレースによる侵略を恐れたが、人間と戦うよりモンスターと戦うほうが楽しい、といういかにも脳筋らしいキャッチコピーを掲げていたマレースだったのでその心配は杞憂に終わった。

ことが終わった後、かなりの報酬を要求されたが,それでも予想されていた費用よりは少なかったようだ。これを機に各国にギルド支部が多数設立

ランクの上がる条件などの基準作りに苦戦したようだがそれも時間が解決。いまではなくてはならないシステムの一つになっている。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「いい天気だ、、、ん?なんだこの花」

そこには少々変わった花が咲いていた、見た目はヒマワリっぽいのだが、花弁一枚一枚の色が違うのだ。

同じ色の花弁が一枚もないため、気持ち悪いことになっている。

さらに特筆すべきは葉っぱだ、、、このパンパンに膨らんだナニカを葉っぱと呼んでいいのかは定かではないが。

この葉っぱ?は、色が紫で固定なのだ、紫しかない。流石異世界クオリティー。謎の進化を遂げている植物もあるようだ

「、、、、おらぁ!!」

葉っぱを引きちぎる、特に変化はない、ボールの代わりにして手慰みとするとしよう。

「なんか、水が入ってるっぽいな、割らないようにして遊ぶか」


こんな風にして寄り道をしつつ、マレースへの旅は続いた




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「はぁ、、はぁ、、、」


森の中を俺は進む


「絶対に逃がすなぁ!!、何としてでも捕まえろぉ!」


「クソッしつこいやつらだ!!」


オイラは進む、あいつらの喋っていることは分からないが


捕まったらやばいってのは分かる。そんなのはまっぴらごめんだ!


「はぁ、はぁ、、クソ、なんてこった、、、」


不甲斐なくて涙が出てくるが、今はそんなことを考えている暇はない。進まなければ。


「見つけたぞぉ!」「野郎ども!ヘーモス乗りの意地、見せてやれぇ!逃すなよぉ!」

「「おう!」」


あいつらの乗っているナニカは早い、森でなければとうに追いつかれていただろう。


「まずい、、このままだと捕まっちまう、、、どうすれば、、、ん?」


不思議な気配がした、いや違う、そこだけ不自然に気配がない、きれいさっぱり消えている。


「あそこまでいけば..」


何かが起こる、そう確信したオイラは急いで気配がしない場所にむかう、そうして開けた道にたどり着いた


「だれか!!、何でもいい、オイラを助けてくれ!!」


「ほえ?」


そこには黒い外套を身にまとった平凡そうなやつしかいなかった。オイラは確信を呪いそして


「終わった、、」


オイラは絶望した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

心地良い昼寝を満喫していたら、なぜか森がざわつきはじめた。


葉っぱボールで遊びつつ旅をしてからおよそ7日目こいつを割らないようにして遊ぶ技術が身についた

異世界植物や動物が俺を飽きさせることはなく楽しい旅路になっていたのだが、流石に休みなしで

歩くのは精神的にきつくなったので昼寝をしていた、そんな時だ




「だれか!!、何でもいい、オイラを助けてくれ!!」


昼寝を満喫してから恐らく5分もたっていないだろう、ここまでの道中平和だったので

これには少し驚いた。また同時に歓喜に打ち震えた


(これは、もしやテンプレなのでは?)

異世界最初のイベントといえば盗賊に誰かが襲われているのを助けるなんてものだ

そうしてお偉いさんとのパイプができて、助けたお姫様が惚れて・・・・

というのが一般的なものだろう。だが・・・・

(森の中から突っ切ってくるということは馬車ではないな・・・何が来るんだ・・?

まぁいい、、、とりあえず助けられたら、助けますかね)

と思い振り向くとそこには・・・・・・

「ほえ?」

(は・・・?)


なんとなく、絶望したといわんばかりのちっさいドラゴン?らしき生物が飛んでいた

「終わった、、」

一言目にだいぶ失礼なことを言い放って。




「何が終わったんだよ?」

恐らく、向こうから来る集団につかまって終わりという意味だとは思うが

聞いてみた。


「オイラの人生だ!なんかあるかもと思って道に出てみたら!、平凡なガキしかいない!!そしてひょろい!頼りない!

これを終わったといわずになんというんだ!!」

もっと失礼なことを言ってきた、流石にこれには俺も頭に来た。


「頼りなさそうで、悪かったなぁ!!だいたいてめぇ出会い頭に終わったって、失礼すぎるだろ!」


「ふざけるな!こっちは最後の希望かと思ってここまで来たら、こんなに頼りなさそうなんだぞ!裏切られたんだ!!」


「てめぇまた言いやがったな!!だいたい何勝手に期待して、こっちが悪いみたいに言ってんだこのチビ」


「うるさいうるさい!!こっちは命の危機なんだよ!!!」

こんなあほみたいなやり取りを続けていたら、いつの間にか

トカゲみたいな動物に乗った集団に囲まれてしまった


「やっと追い詰めたぜ、、、」

ターバン巻いたひげ面のおっさんが舌なめずりをしている


「おい!ひょろガキ!お前のせいで囲まれちまったじゃねぇか!!」


「うるせぇなぁ!、お前がさっさと逃げればよかっただろ!」


「オイラはな!あいつらより足遅いんだよ!助けろひょろガキ!」


「無茶言うな!、大体人にものを頼むときは、頼み方ってもんがあるだろうが!」


俺とチビドラゴンとの口論はやむことはなかった、そうこうしていると、賊が急に笑い出した


「イヒヒャッハッハッハァ!お前、そいつと喋れんのか?全く残念なもんだなぁ

その才能があれば、一角にはなれたろうによぉ・・・・ここで死んじまうんだからなぁ!」

賊はニヤニヤしながら語る、自分の負けなどないといわんばかりだ。


「おい、ひょろいの、あの髭面なんて言ってるんだ?」


こいつはあれほど言ってもまだ ひょろい というらしい。


「ほんっとに懲りないねお前、どうやら俺たちここで死ぬらしいぜ。」


俺は死ぬ気はないが、問題はこいつだ守りながらだ、守り切れる自信がはっきり言って無い

そんな俺の考えが見抜かれたのかは知らないが、覚悟を決めた面構えになったチビドラゴンが

俺に言う。


「、、、、、、、父ちゃんが言ってたんだ、どうせ死ぬならおのれの力を出し切ってから死ねって」


なかなかいいいことを言うお父さんである、俺もそれに追従することに決めた


「その話乗った!!行くぜええええええええええええ!!」

全身に気を纏わせる

それと同じタイミングで、奴らも襲い掛かってきた。


「ごちゃごちゃ、うるせぇ!!行くぞてめぇらあああああ!」

「「おうっ!!」」



俺達は一斉に周りを囲んでいたやつらに襲い掛かった


全身に気をまとったおれはミサイルの如き勢いで集団に突っ込む

「おらぁ!吹きとべぇ!!」

突っ込んだ勢いはそのまま溜めていた気を地面に向かって放ち爆発させる。

衝撃波で、人が面白いように飛んでいく。

「ひぃ・・?なんだあれ?」

とうやら衝撃波から、まぬがれたやつがいたらしい。

(チぃ・・・取りこぼしたか・・死なない程度の威力は難しいな)

面倒だが余ったやつらは、接近して意識を刈り取る。


他方チビドラゴンは

「おらああああああああああああ喰らえええええええええええええ

オイラの全力だああああああああああああああああああ!!!」

大量の魔法陣を出現させ、氷、炎、岩なんてものがそこからあふれ出す。

(はぁ?なんだあれ、カンナほど形が整っているわけではないが、量が半端じゃない。なんで逃げてたの?アイツ)

魔法陣から出てくる量はすごいが、カンナのような技術が感じられなかった。

ごり押ししているのだろうか?

当然そんな規模の魔法なので、こちらにも影響がある、火はとび、岩は転がり

氷は地を貫く、阿鼻叫喚の地獄絵図の出来上がりだ、俺は大丈夫だったが。


「なんだ、、、外にいる奴ら、弱いじゃん、、パパとママどうして

外に出たらだめなんて言い続けてたんだろう・・?」

などとのんきなことをちびは言っている


「おいちび、なんてことしたんだ、全滅だぞ!全滅」


折角、殺さないようにしようと思っていたのだが

チビドラのせいで文字どうり相手は全滅してしまった


「何言ってんだよ、こっちは殺されそうになったんだ、当然だろ?

なんだ、頭の中もひょろいのか?」


「、、、、!、あ、あぁそれもそうだな、すまん今回は!俺が悪かったな」


ここはもう、元の世界ではない、やるかやられるかの世界だ。

俺の認識は甘かったらしい。

(師匠にさんざん言われてたんだけどなぁ・・・)

徐々に慣らしていくしかないだろう。


「全くだぜ、さっきの戦闘の様子を見て、見直したと思ったらこれだ・・・・・

つか、待てお前今回は!ってなんだ!」

余計な一言に気づいてしまったらしいが、ここはスルー安定だろう。


「さぁな、ところろでお前の名前は?俺はカナタだ」


「オイラの名前はエルティだ」


「なぁエルティ、俺と一緒に旅をしないか?」


俺はエルティに提案する。というのも一人旅も悪くはないが

どうやら俺は思っていた以上は寂しがり屋らしい。


するとエルティは


「旅、、、旅か、、、いいな、それ」


少し考え込んでいたようだが、どうやら了承してくれたようだ。


「そうか!、よろしくなチビ助!」


「おい」


流石におふざけが過ぎたらしい


「冗談だ、よろしくなエルティ。」




こうして俺の旅路には、一匹のドラゴン?が加わった



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