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番外編1:男と女の出会い

注意!!



番外編です。

本編では書くと変なものを入れました。

短いです。

ご了承くださいm(__)m

「お兄ちゃん」


私は不意に気になって、ついそう言葉を漏らした。


「何?」


「あのさ、ローラと出会ったのって、どうやって?


ってか、いつ?」


お兄ちゃんは何か考えるような仕草をした。


と、そこに、ローラがやって来た。


「どうしたんダ?」


「ローラ、お兄ちゃんとどう出会ったの?」


ローラは何故か顔を赤くした。


「そうだネ…いいだろウ。言おうではないカ」


そう言って、遠くを見つめて、ゆっくりと話し始めた___


…………………………………………


あれは、ちょうど1年前だっタ。


「《アンドデュー、頼みがあるの》」


「《なんですかお嬢様》」


いつもの流暢な○○語で、私は話しかけルと、アンドデューもいつも通り返ス。


「《もうすぐこの学校ともおさらば…だから、その後、私と一緒に亡命してくれないかしら?》」


従順な執事は驚きながらモ、「《わかりました》」と返しタ。


それからは、毎日が早かっタ。


Da…パパには内緒で亡命したのだかラ、パパが怒るのも当然だっタ。


そんな時、出会ったのがキョースケだっタ。


ただ、出会い方は最悪だっタ。


「隊長!あそこに○○国の女がいます!」


私とアンドデューが○○国と隣の国の国境を越えようとした時、そこには日本兵がいたんダ。


盗聴器から聞こえる声にビクビクする私は、気が気ではなイ。


「…どれ」


私は必死に息を潜めル。


…今の位置関係は、下っ端の歩兵らしき男が私の前方50mのところに、隊長と呼ばれる男がもっと手前にいタ。


日本兵は、私のことを敵とみなし、私を殺そうとしてるのが目に見えていタ。


…どうか、見逃しテ。


そんな時、隊長と呼ばれる男は、「俺が見に行く」と言っタ。


…終わったナ、そう、思っていタ。


…でも、違ったんダ。


その男は、私の目の前に来たけれども、私の顔を見ず、何かガサガサと音を鳴らしていタ。


そしてその直後、キョーンという動物の鳴き声が聞こえタ。


…え、どういうコト…?


「隊長、やっぱりいましたよね?」


「いや、お前の目は節穴か。


お前が見てたのは野うさぎだぞ」


「え!?!?」


さっき見た筈…と一方の男は首をかしげタ。


「ほら、お前も帰るんだ。今日の飯は野うさぎだ」


「えー、隊長何ですかそのサバイバル臭い食材調達」


不満タラタラの男は、私に背を向けてさっさと基地らしき所に戻っタ。


…そして、残るのは私と隊長と呼ばれた男だけだっタ。


「…あノ、」


「…勘違いするなよ。別にお前を助けた訳じゃない」


隊長と呼ばれた男は、そう言って私を見タ。


…やっぱりこの男は私に気付いていたんダ。


「じゃあ何で助けたんダ」


「…お前は、俺たちに害を与えない。


そんな、俺の判断だ。


血の気の多い俺の部下達ならお前を殺すだろう」


それは命が勿体無いだろう?と、彼は笑っタ。


その笑顔に、私の心がときめいたのは、言うまでもなイ。



…それかラ、私はアンドデューに手伝って貰って、あの時の彼を探すようになっタ。


と言っても、他の日本兵に見つからないようにするのはとても大変なことだったのだガ。



……………………………………………


「…それで?」


「…それで、とハ?」


「いや、まさか、これで終わりとか言わないよね?」


イライラする私に、キョトンとしたローラ。


横から見てると滑稽かもしれないけど、当事者としてはたまったもんじゃない。


「こんだけだヨ?」


「…うそん」


「まあ、この後はちゃんとキョースケと話せて、キョースケも部下死んじゃったから、今までの夢叶えるとか言って仲間になったけどネ」


「…ふうん」


何か隠してるように見えたけど、突っ込んだところで答えてはくれなさそうだ。


…いつか、吐かせてみせる。


私の口は思わず緩む。


「…カナ、どうしたんダ」


「なんでもなーい」


ローラは、そんな私の返事にムスッとしたけど、すぐにいつも通りに戻った。


…そんな、日常。


…もうすぐ、終わるとは知らずに。


end

次の更新は1月8日16時です。

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