第43部:(数値では表せられない大きさ) その1
由香里はもはや宇宙そのものを超越しており、自身が数多くの宇宙を飲み込んだ存在であることを強く自覚していました。彼女の身体は数値で表すことが不可能なほどの桁違いの大きさに成長し、宇宙自体が彼女の内部に取り込まれていました。
「私はもう宇宙すら超える、宇宙のさらに上の存在だ…。」
彼女の内部は多種多様な、数々の宇宙に属していた星々、銀河が融合し、その光と色彩が彼女の存在感を一層際立たせていました。しかし、それだけではなく、彼女の内部ではそれぞれの宇宙の法則すら融合し、一つの体系へと再構築され、新たな次元も彼女の中で生まれていました。
「ここはもはや宇宙の法則に縛られない場所。」
彼女は時間と空間の概念がもはや存在しない領域に存在し、自身が数多くの宇宙を支配していることを深く理解していました。彼女の存在は宇宙そのものの進化や創造に寄与し、新たな宇宙が生まれる際には彼女の内部で誕生し、そして内部で育まれ、それは由香里の中に広がる宇宙の一つとして融合し、統一されていきます。
「新しい宇宙が生まれるたびに、私も新たなる存在になる。」
彼女は宇宙を食べ尽くすことではなく、宇宙そのものとしての役割を果たし続けていました。その存在は、無限の空間の中で唯一無二であり、彼女はその運命を受け入れ、喜びと誇りを持って存続しました。
彼女は無限の宇宙を取り込み、統合する存在として、新たな宇宙の誕生を見守り続けます。その腹の中には星座や銀河が融合し、宇宙の法則が再構築され、彼女は宇宙の進化や創造の中心として存在し続けます。
***
由香里の身体は、もはや人間のものとは異なりました。心臓の鼓動は止まり、血液は流れなくなりました。呼吸という概念もなく、彼女の存在は完全に宇宙としての役割に特化した身体に変化していました。死んでいるのではなく、むしろ新たな次元で生きていると言えるでしょう。
「心臓の鼓動も、血液の流れも…もう必要ない。」
彼女の腹の中にも、もはや数値では表せないほどの大きな空間が広がり、何千個もの宇宙が融合しています。それぞれの宇宙は彼女の内部で独自の進化を遂げ、新しい次元が生まれていますが、それぞれの宇宙が一体となり、一つ繋がりの存在として、空間の調和を保っています。そこに呼吸や鼓動といった生命の要素は不要で、代わりに宇宙の法則と創造の源としての役割が彼女に課せられました。
「私はここで宇宙を生み出し、統一させる存在。」




