050話
相棒が、自分の中に入っていく。満たされていない心が、少しずつ相棒が入ることで満たされ、自分の器とでもいうべきものが、欠けていたところが相棒が埋めてくれる。俺は、これで確信した。俺たちは、二人で、一人ということを。
アーク「そういや、お前って俺の修行中何してたの?」
相棒『私ですか。それは、未だ理解できていないのですが神の力の具合と、神々の戦いこれで終わりらしいので、最終決戦で必要不可欠になってくる能力の製造、改造、最適化をしていました。』
アーク「さすがだな。頼もしい。で、どんな能力が必要不可欠なんだ?」
相棒『神は、不死だと仮定しています。その不死を破壊または、使えなくするためのスキル。魂喰。魂を滅ぼす又は、喰らい尽くす能力。そして、その魂を滅ぼした時に魂を無駄にしないようにするためにも空間収納の先、無限の空間真正空間。この空間で、魂をエネルギーとして変換します。そして、そのエネルギーを使い続ける力。万物を統べるもののみしか使えないと言われている、森羅崩壊。森羅崩壊とは、創造、破壊、崩壊の三つを司る、力の事です。これを使うことで、大概の敵は潰すことができます。これは、私も更なる領域に、歩を進めないと現状では演算能力不足で、制御不可能です。私を領域に持っていくのは、森羅万象だと推測しています。これを完全に使う事と、もう一つのきっかけがあれば更なる領域へと行ける事でしょう。』
アーク「色々と情報量が多いが、三つの能力で神々に勝てるようになるそういう事だな。」
相棒『少し違いますね。その能力を使いこなすことが、前提条件です。あとは、私と主様が、どれだけ上の領域へと進めるか。です。』
アーク「だいたい分かった。相棒は、森羅万象についてはどこまで進んだ?」
相棒『そうですね。やっと5%ほどでしょうか。』
アーク「お前ほどの、演算能力を持ちながらか?」
相棒『森羅万象を、全て知り尽くすということは、この世のすべての現象を理解することと、同義なのです。それをこの短期間で、5%もも進んだというべきでしょう。』
アーク「見立てだとどれくらいで、理解できる?」
相棒『早くて、半年遅いと1年ほどになります。』
アーク「なんでそんなに遅くなる?」
相棒『先ほどのものは、これに全てを尽くしていましたから、あそこまで進むことができたのです。日頃、主様の身を気遣って精神干渉魔法などなど、主様を害するものに、細心の注意を払っていますから。ここに、50%は演算能力を使っています。』
アーク「100から50に減るだけでそんなに長くなるのか?」
相棒『すべてを使えないということは、最高のパフォーマンスをすることも出来なくなります。それが、最もつらいんです。』
アーク「そうか。難しいことを言ってしまったな。とにかく、二人で頑張っていくぞ。」
相棒『はい。主様」
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