045話
いつものように朝が来て、身体をベッドから、起こす。昨日とは、また違う空間にいることは、索敵魔法で分かった。なぜなら、前までの地形とは違うし今どこにいるかですら、よくわかっていなかったからだ。あの人の世界であれば、こねくり回せば、また形を変えそうだけどそれとは違う、禍々しいオーラを放っているものも、ちらほらいる。よく分かっていないが、なんだかやばい場所だという事だけは理解できた。その放っているオーラも、今の自分の出せるオーラを軽く超越している。ということは、簡単に言えばほとんどの人が自分よりも強者だという事だろう。ここは、一刻も早く脱出しなければ自分がどのようなことが起こるのか、想像もしたくない。そして、この世界から出るために相棒に何とかできないか聞いてみる。
師匠「相棒。ここ、前回の奴で何とかできないか。ここは、早く出たいんだが。」
相棒『難しいな。結界の上から何十も結界が張っている。更には、その結界には自動で戻る効果が付与されている。その機能を壊すのは不可能に近い。そして、結界の硬さもおかしい。壊せないとは言わないが、壊すのには時間がかかるぞ。こんなにもめんどくさい場所に来てしまったようだな。』
師匠「やっぱりか。そんな感じはしてたんだ。どうせあいつだろ。」
相棒『ああ。あの野郎だ。』
師匠、相棒「「精霊王――――――。ふざけたことしてんじゃねええええええええええええええええええええええええ。早くだせぇぇぇぇぇぇぇ」」
初代精霊王「やだね。お前は聞いていなかったのか。これは、修業なんだ。簡単に脱出されちゃあ意味がない。この修業は、とにかく死ね。以上これ以上の説明はない。あと、逃げてんじゃねぇ。さっさと戦え。」
師匠「いつになく辛らつだぁ~。でも、結局首謀者は精霊王だったな。」
相棒『ああ。たぶんあいつの想定どうりに動かないと、出してもらえないぞ。あとどうする?戦うのか?』
師匠「まぁ戦うしかないだろ。それが、一つだけの手段だからな。」
相棒『力はどうする?何%で勝負する?』
師匠「そうだな。どうせ殺されるんだ初手から100%しかないだろ」
相棒『そうだな。力全開放。』
師匠「だっさ。何そのネーミングセンス。」
相棒『何を~。お前の魔法だって大したネーミングセンスねえだろ。』
師匠「っう。それを言うな。とにかくね戦いにいますか。」
相棒『話を逸らすな。っておい~』
相棒の話を聞かずに、足に力を込め跳躍をする。そして、空中で探索魔法を使い、周りに反応がないか確認する。近くに大きめの反応あり。そして、圧倒的に格上。でも、ワクワクしていた。
師匠「格上と戦うことが、試練っぽいしいくぞ」
相棒『ちょっと待て。』
師匠「なんだ?」
相棒『格上と戦うのであれば、今の状態でもなくもっと効率の良い状態を探さないと。体力切れで死ぬぞ。』
師匠「え~それはやだなぁ~。まぁいい。力を20%にして、その20%をすべて素早さと、体力を中心的に増やせ。そして、そのうえで強化魔法をすべて使いきる。その後は、気合と流れで何とかする。」
相棒『まぁいいけどさぁ~。もう少し作戦練ろうぜ。』
相棒の言葉を無視し、強化魔法を使い始める。魔力上昇、体力上昇、防御力上昇、素早さ上昇、魔法威力上昇、全てを混ぜ合わせ、五つの強化魔法を自分の身体にかける。そして、相棒にも硬化、鋭さ強化、重力魔法をかけ、相棒には重力魔法の権限を渡しておく。そうして、物体Xと戦うことになった。