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二巻序文
原著『愚帝と僭王、畜生と議長』は、共和国政府の解体後に学術院で編纂されたものであり、中世から近代に至る出来事を歴史小説の体裁で綴ったものである。第一巻の森丘の戦いに続き、第二巻では内乱の時代が綴られる。
共和国時代の機関紙が引用され、作中の出来事と未来の評価が対比された前巻に対し、この巻では過去について述べた『手記』が引用される。この手記の著者は第一巻の冒頭で登場した、アルバリウスの家庭教師であるというのが定説であり、本書の訳もこれに倣い、前後の文脈を解釈している。ただしこれには異説もあり、手記の一部または全部は、全く無関係の学術院関係者によるものであるという捉え方もあることを、予めお断りしておく。




