守護獣になっちゃった!?
「柊さん、守護獣ってどんな姿なんですか?」
「雪様のお力は水に関するものですよね。
ですので、竜や、蛇のようなものになれます。」
「…あの…守護獣ってどうしたらなれるんですか…?」
「それはですね、『我を守りしものよ、我に力を貸したまえ』のようなことを言うんです。」
「そうなんですね。
そういえば柊さんは、守護獣になれるんですか?」
「私はなれません」
「そうなんですか」
「雪様は美しくていらっしゃるので守護獣もさぞ美しいでしょうね」
「美しくなんてないです…」
「美しいですよ」
「守護獣が…ですよね…」
「雪様が美しいんです」
「美しくありません。『我を守りしものよ、我に力を貸したまえ』」
と言いながら雪は窓から飛び降りた。
すると、美しい蒼竜が現れ、空を泳ぐように天に登っていった。
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城下に住んでいた、国民は竜(雪)が空に昇っていくのを見た人もいた。
城下ではいろいろな噂が流れ、吉兆の兆しだというものや、凶兆の兆しというものもあらわれた。
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城内ではこの国の王子、焔も竜が天に登っていくのを見た。
それを見て焔は今の現状を知るべく、国王に会いに行った