私悪役令嬢なんです。
ノリと勢いで書きました。
お下品な令嬢です(笑)
日間ランキング30位になっていてビックリしました。
感想と評価ありがとうございます。
ムーンライトでも同じ主人公で『ループ』で投稿しております(>_<)
さらに下品な仕上がりで大どんでん返しな終わり方です。
多分(笑)
そちらも良かったら読んでください。
私悪役令嬢なんです。
これ二番煎じどころか出涸らしじゃね?
そう思ったのは10歳の時に前世の記憶が戻ったからだった。
私の前世はOLしかもお局で確かアラフォーだった気がする。
当然のように処女で10年下の部下に告白されて、ヨダレジュルジュルで家に帰る時に車に轢かれて死亡した気がする…。
彼はマジでイケメンだったから本当に勿体なかった…。あの場で一発決めていたら…。
そんな事は置いといて。
私が転生した世界が、人間が不味かった。
この世界はいわゆる生前やりこんだ乙女ゲームの中で、私はバッドエンドしかない悪役令嬢に生まれ変わってしまったのだ。
名前はコゼット・アルク。
良くて修道院。悪くて国が買えるけど性悪ドS男爵に結婚させられる。
まぁ、死刑とかがないだけマシなんだけどさぁ…。
性悪ドS男爵とか勘弁してほしいわ…。ガチで歴史上の人物思い出しちゃうからさ…。
嫌よ拷問死とかさ。
とりあえず今世も処女で終わりそうだけど、修道院エンドで頑張りたいわ。
私はヒロインのどのお相手でもライバルになるのよ。残念ながら。
でも、この国の王子の婚約者じゃなくて確か公爵家の婚約者になったと思う。
名前はアルフォンス・ロイドだったかしら?
で、一緒の学校に通う予定の第三王子は最後の断罪イベントの時に出てきたはず。
私も公爵の令嬢。
ちなみに、悪役令嬢なだけあって外見は極上なの。
プラチナブロンドの髪の毛は少しだけウエーブかかっていて、光の当り方で色が変わってお気にいりだし。
大きな濡れた黒い瞳も中2病的なアレを感じて好き。
鼻筋も通ってるし、唇なんて薔薇色でふっくらして存在が奇跡みたいなものよ。
本当に男なんていらない。私自分の顔だけ見ていられれば幸せよ…?
あ、本音が出てしまったわ。
あと、魔王もなぜかいる世界観なのよね。
確かこの作品の後に第三王子と一緒に出てくるはず。だから私には関係なんてないんだけど。
とりあえず、アルフォンス家との婚約しないようにしないとね。
運良く何とか婚約しないで今まで過ごしてこれた。
自分の生死がかかった学園生活も済んで今日が卒業パーティー。
攻略対象とはなるべく関わらないで過ごしたし、そもそもアルフォンス家とは婚約もしていないから断罪イベントもないはず。
でも、私が婚約を嫌がったせいで向こうに嫌われて何かと突っかかってきて疲れたけどね。
体育大会の時は必ず『俺を見てろ!』って捨て台詞を吐かれたし。
テストの結果発表の度に『これがアルフォンス家の実力だ!』
って言われて。『ハイハイ!ワロスワロス!』で返してたけど。最近じゃヒロインに夢中見たいで、本当に助かったけど…。私に何か言ってくる事はなくなった。
そう、問題なく卒業パーティーは終わると思っていた。
「私、アルフォンス公爵家のロイドはこの場で宣言する!」
ロイドが私の前にやってきて突然そう叫んだからビックリした。
これ絶対断罪イベントだ!
「あの何かの間違いじゃなくて?」
言い訳するように私はロイドに声をかける。ヒロインとは関わる事もなかったし、なるべく顔を合わさないようにしていたし、彼女が何をしていたかなんて知りもしない。
だから、虐めなんてできるわけない。
「間違いなんかじゃない…。間違いなんかじゃない…。」
なぜかロイドは私を見て切なそうに二回も言った。
「私には関係のない事なのよ…。」
そう、本当に無関係なのだ。向こうが変な証拠をでっち上げたら違うが。
ロイドは私の一言に酷く眉を寄せてとても険しい表情になる。
はぁ、やっぱり断罪イベントは回避できないのか…。
こんなに軽蔑されていたら何を言っても信じてくれないものね…。
私は目を反らしながらヒロインを探す。彼女は私と目が合うと怯えた様子も、『ざまぁ。』といった表情にもならず。なぜか微笑ましいものを見てるようだった。
全然そんな事ないんだけどね…!
誰か助けてよ…!私誰も虐めてなんてないのに…!
「本当に君は…!コゼット…。私と結婚を前提に婚約をしてくれ!」
ん?どういう事だ?婚約?なんで?ヒロインとしてよ。私じゃないでしょ。
「は?」
思わず心の声が出てしまった。
「私は初めて君を一目見たときから恋に落ちたんだ…。愛している。だから私と…。」
お~い。なに言ってるんだコイツ…。
婚約者は私じゃなくてヒロインだろ?っていうか卒業パーティーでそんな事言い出すなよ!みんな見てるだろ!とんだスキャンダルだろ!なんか処罰されそうだし!
こんな騒ぎを起こした私はやっぱり修道院に送られるんだ!
っていうかヒロイン仕事しろよ!
またヒロインを見ると、顔を真っ赤にさせて恋愛ドラマをわくわく見ている乙女のような表情をしていた。
「おい!何をしているんだ!」
状況整理に追い付かない私に冷たい声がかかる。
何となく予想はついているが…。
あ、うん、やっぱり第三王子のルイ様が制止しにきてくれたようだ…。
あぁ、断罪だ!やっぱり処女喪失したかった!それだけが心残りなのよ!
ビクビクとルイ様が何を言い出すか見る。
「コゼットと婚約するのは私だ!」
は?
は?
意味わからん。お前とほんの数回程度しか話してないだろ。なぜ婚約せんとならんのだ…!
「は?」
私は再び聞き返してしまっていた。
「ちょっと待った!俺も!」
再び声が上がる。コイツは確か性悪ドS男爵のジギルだったはず…。が、手を挙げて止めに入る。
『待て!私を忘れるでない…。』
地の底から響くような声がしたと思ったら床から一人の魔族っぽい青年が現れる。
誰だよお前!
っていうかヒロイン!やや八つ当り気味に彼女を見るが、両手を胸元で組んで乙女のポーズをしながら鼻息荒く状況を見ていた。
仕事しろよ!
告白に対抗するように手を挙げて告白するのってどっかで見たことある…。
あ、なんかこれ昔のテレビで観たんだ…。
アラフォーならきっと知ってるはずよね…。
なんだけっけ?
私は頭の整理が追い付かないでそのまま意識を手放した。
この主人公は私が書いた18禁小説に出ています(笑)
気になったらそちらも読んでください。
エロ暗いですが。
エロい小説かノリで書くようなギャグ小説しか私って書けないんだなって思い知らされました(´・ω・`)