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その魔術師は、レベル1でも最強だった。  作者: 延野正行
第1章  帝国最強編
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第1話 ~ クッコロ! ~

短いですが、第1章のプロローグ的な話だと思って下さい。

 黒い雲が空を覆っていた。


 曇天に時々、稲光が弾くと、昼とは思えない暗い大地を青白く染める。


 風は強く、血臭が漂う戦場をかき回す。


 今、戦場に立っているのは、小さな影と大きな影。


 小さな影は鎧を纏った人間。

 少女といっても差し支えないほど、細身に、細剣を握り、やや露出度の高い白銀の鎧を纏っている。

 容姿は見目麗しく、ブロンド長い髪に、珠のような肌、胸はよく発達し、ぽろりと硬い胸当てからこぼれそうになっている。


 まだ化粧にすら目覚めていない――無垢な少女の瞳は、いっぱしの戦士であることを証明するように強い。唇を閉じ、奥歯を噛みしめた容貌は不屈の精神を想像させた。


 対する影は、ひたすら大きな化け物だった。


 大きく張り出した角に、顔面の脂肪に押しつぶされたような細く赤い瞳。

 口から大きな舌を垂らし、涎に濡れた太鼓腹は、幾人の人間の命を飲み込んだのかわからない。

 一体何のために生えているのかわらかない羽は小さく、時折ひょこひょこと動いていた。


 太い腕に掴まれた木槌は、大樹の根をそのまま掘り起こしたような先端をしている。

 おそらく当たれば、絶命はおろか火葬がいらなくなるほど粉微塵になるだろう。


 化け物の目が一層細くなり、口から下品な笑い声が聞こえる。


 少女はそれを聞きながら、さらに顔を歪めた。

 その背後には、死屍累々と屍が大地を覆っていた。ほとんどが少女よりも屈強な男たちだが、誰も少女の窮地に立ち上がるものはいなかった。


「ジベア。リフォス。……メグヴィオーニ ダル メニ。アルラ エスエス ナニ シャラーナ!」


 化け物は半分笑いながら、高らかに言い放つ。

 鎧を纏った少女は、言葉を聞き、やや下がった位置にあった細剣を構えなおす。


「エイオ スィフ ファパティエイ アファシュ。スヲス スファーナ、ヤィ ニューフォイ ベロス、フイ シュオウ スファーナ、ニューフォイ、スヲス テロベロース!」


 勇ましく熱弁を振るう少女に、化け物は低い声で笑う。


「エイ……、ファース ギリ アフト?」


 すると化け物の舌が、蛇のように伸びてきた。


 すでに一歩も動けない状態の甲冑少女に巻き付く。

 なけなしの力で振りほどこうとするが、さらにきつく縛りつけられていく。


 肌に食い込んでいく舌は、少女の肢体を濡らし、官能的な姿を見せつけた。

 舌からはみ出た胸が今にも張り裂けそうになり、少女の口から甘い声が漏れる。


 それでも少女の瞳は望みを失わず、頬を真っ赤にしながらも、化け物を睨み付けた。


 そして――。


「クッコロ!」


 叫んだ直後だった。


 曇天を突き破って、一条の光が大地に突き刺さった。


ちなみにどんな会話をしていたかは下記になります。


「諦めろ。姫騎士よ。……勝負はついた。お前たちの負けだ!」

「私は絶対に諦めない。剣は折れ、矢が尽きようとも、私の魂は決して折れることも、尽きることもない」

「ならば……、これでどうだ?」


――です。

「クッコロ」はご想像にお任せしますw


第2話は本日 18時です。


※ 近況

  カクヨム様にも新作を投稿始めました。

  よろしければこちらも読んでやって下さい。

  https://kakuyomu.jp/works/1177354054880563884


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『転生賢者の最強無双~劣等職『村人』で世界最強に成り上がる~』
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