マシナリーズ誕生
21世紀後半とある計画が始まった。
人の血液に超小型のマシンを流し、その補助により脳へ干渉し様々な恩恵を得るというものだ。
電気信号の伝達の補助、つまりニューロンの役割を果たし、演算能力、記憶力を底上げする。
このナノマシンの有用性はそれだけには収まらない。
外部からの情報入力でガンなどの病気への対抗をも可能にする。
~22世紀に入りついにその計画の実現が近くなってくる。
その計画の存在を忘れ去り、最新の携帯機器に人々が注目を集める中、
日本のとある研究機関は着実に成功へとその足音を響かせていた。
そして、ついにその時が来た。
2120年。そのナノマシンは陽の目を浴びることになる。
研究機関により「実用化が可能になった」と大々的に発表された。
そのマシンは人々の希望になるようにとの願いを込められ『ホープ』と名付けられる。
2130年。そしてとうとう民間人ように改良をされ提供が開始されが当初は年齢制限により18歳未満への投与は禁じられていた。
提供開始まもなくは皆、体内に異物を入れることを忌避していたが月日が進むにつれてその有用性が世間で知られるようになり提供開始10年が経つころには日本国民のおよそ30%がナノマシン保有者になっていた。
そしてさらに時は進み2170年、提供開始当時は設けられていた年齢制限がホープの安全性、有用性が実証されたことにより解除された。
この50年間もホープは様々な研究がされ、改良をされてきた。
いや違う、もはや改良という言葉がちんけに思えるほどの超進化をしていた。
そしてその新型のホープが提供された年、つまり2170年にとある事件の芽がばらまかれることになる。
年齢制限の解除。つまり新生児にも投与が可能になったということ。
2170年生まれの子共のおよそ70%が保護者の承諾のもとにホープの接種をしていた。
このことが新たな時代の始まりであった。
そのことへの発覚まで長くの時を必要としなかった。
「2170年生まれの子供の一部に脳の使用領域に異常をきたし、演算能力のオーバーフローを起こすことで超常現象の発現が確認された」
~時は進み2250年。
政府はホープの使用を制限しようとしたが一度すすった甘露のことを忘れられずに規制されないまま、ずるずると投与はいまだ続いていた。
規制されないのには理由もあった。
ホープによる超能力者の発現が極めて稀で、全国での覚醒者を数えても毎年100人を超えることが無かった。少ない年だと片手で収まる年などもあった。
故にその有用性とを天秤にかけた結果、使用が認められていた。
しかし超能力者による異能犯罪事件もその数を増していた。
そこで年々増える能力者をまとめ、その能力を人道的に使うことを教え、能力犯罪者に対する対抗組織
「マシナリーズ」と呼ばれる者たちを育成する特殊警察学校が発足された。
2266年、過去最強の超能力者
進道守がこのマシナリーズに入学する。
物語は超速的に進行を始める。
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