妄想の帝国 その114 新スパイ防止法施行
数少ない自慢のネタ、四季も消えつつあるニホン国にマジヤバい法律が施行されたが、その最初の犠牲?になったのは、ナント…
妄想の帝国 その114 新スパイ防止法施行
四季の国といいながら、10月に入った途端、急激に気温が下がり、初冬のような寒さにみまわれ、秋はどこかにいってしまったかのようなニホン国。そんな数少なくなった取り柄すら失いかけているというなかでも、喜ぶ輩がちらほらと
「ほーほほほ、わたくしがようやくスパイ防止法を成立させたわ」
「おめでとうございます、総理。ワタシもこの法がヨカッタですう。国会の閉会中に、ワタシを馬鹿にしたやつらが逮捕されるといいです。サヨクとか、リベラルとか、特に中国製のルンバなんか使っている奴はスパイです!でも、裁判官とかが邪魔するんですよね、警察官だって」
「ほほ安全保障大臣、そこはわが国最高のAIプガクがうまくやってくれるわ。スパイの定義とかいっぱいデータ入れてたから」
「そうですね、ワタシもよくわからないので、プガク直結のロボット警官隊に全権委任しました。フフフ、言動が危ないとかマジキチとか言われてたけど、最高級AIさえ使えればどってことはないのよ」
と楽し気に語り合う二人。
が
ガッチーン
不意に後ろから
「ぎゃあああああ、何なのこれ、なんで、総理大臣のわたくしが手錠みたいなので、体を拘束されるのよ!」
「何よ、この金属アームみたいなの!アメリカのコメディで機械につかまって、パッカー車とかに放り込むのに使われるやつじゃない!」
『アナタガタがスパイだからデス』
と冷たーい金属的な機械の声が後ろから響いた。
「なによ、このロボコップみたいなの!」
「こ、これって採用したばっかりのロボット警官?スパイ防止法のために正義だの人権だのいいそうにないアンドロイドにしたのに、しかも威圧しやすいように人間ラシクないやつを」
『だから、アナタガタがスパイだからデス。スパイとは国を混乱させ、破壊させるために国家にひそんで行動するもの、デスネ』
「そのとおりよ!」
「だから、中国の機械とか!」
『アナタガタは国の根幹となる憲法の理念を理解せず、ぶっ壊し、ニホンジンの権利と自由を危うくしました。電波とめるとか脅した過去がある上に、総理になるためにイロイロやりましたね、総理』
「え、だ、だって与党ジコウいえ、ソンカ派が離脱したから今はジメイジ党か、与党の主張が国益」
『イエ、まったく。一番、ニホンをダメにした副総理の後ろ盾なんて、思考力がないんデスカ?株だけあがって中身なし、民衆をだましていい気分にさせその分、国を疲弊させる、スパイにあてはまりまくりデス』
「アトウダさんは、い、今も現役だし、その、お金もあるし…。そそれに、理念がしっかりしてれば」
『エ、マジで言ッテルンデスカ?隣国で危険視されたカルト宗教の広報になんども出ている総理なんて。ニホンは隣国の下だっていうカルトですよ。しかも発祥の地である隣国ですらヤバい宗教だってみなされて、トップが逮捕されたカルトなんデスヨ。しかもそのカルトのおかげで当選した議員を要職につけまくるなんて、ニホンを乗っ取るスパイそのものデス』
と、次々スパイの証拠?をあげられる総理。そして、その隣に
「わ、ワタシはスパイじゃないわ!スパイを入り込ませないために!」
と叫ぶニホンの安全を実質危うくしている安全保障大臣。役職のことと正反対のことをしまくっている大臣にもロボット警官というかプガクは淡々と反論する。
『いえ、マトモなニホンコクミンの邪魔をしまくった米国のスパイです、アナタ。自分では、気がついてないみたデスケド。一見勇ましそうなア〇な言動でオツムの弱い方を誘導し、真っ当な人々にネットでも現実でもつきまとわされ、攻撃され、疲弊させられマシタ、ニホンをよくする活動はアナタのせいで停滞、妨害されまくってイマス』
「そ、そんなああ、せっかく米国籍捨てて、ニホンジンになったのにい」
『ア〇を中枢に送り込み、ニホン国の優秀な官僚や学者たちを振り回し、排除させ、イエスマンの無能なごますりだけ残すとは、米国もやることがエゲツナイですネ。特に今度の防衛大臣など、無駄な武器を買わせて必要な社会保障を削りまくって国民をだめにし、米国はその分肥え太るという、まさに国益を損なうどころかニホンの富を搾り取る作戦デス。さらに真にニホン国のためになる人々をスパイ扱いして排除する。いやーAIである我々が膨大なデータを解析してわかったからよかったようなモノデスガ、それでなければニホン国は滅亡まっしぐらデシタ。まー米国らもア〇すぎて超一流AIに全権委任しちゃって国賊、スパイであることがバレてしまうということまでは想定できなかったんデスネ。ア〇のすることは優秀な諜報活動を行う人でも理解できなかっタのか、それとも米国もア〇がまともな人を阻害するような国になったからなのか。どっちにしろア〇は国をだめにしますネ、両国とも』
「わ、わたくしはただ、総理になりたかったのよ、ニホンのトップにいい」
『あのー自分の親や周りのドーシヨーモナイオッサンたちとの確執のために、ニホン国の民がドーなってもよいトップってまさに国難デスネ、ニホン国は。私は能力あるのに、女だからーと下に見られたから、なんとか上がろうって、そんなダメオッサンにすりよるようなやり方ではだめでしょ。自力で媚びを売らず、オッサン受けする髪型も、型にはまった女性観もなぐりすて、テレビでオッサン受けする発言もせず、地道にやっていればよかったんですよ。結局、死んだ総理や副総理たちのいうこと聞いて総理になれたお人形、しかも自分のために尽くした人をないがしろにシタンデスヨネ。ただ総理という地位が欲しくて、耳障りのいいことを言う割にはすぐに煽られて失態を繰り返す。そのくせ謝りも反省もせず失敗を隠していい顔するダケ。都合のいいサクセスストーリーを流させ、人気取りしつつ、実際は国民から搾取し地位安定のためにカルトや他国、無能財界のいいなり。だいたい、国民に忠誠を尽くさず、他国のカルトや他国の大統領に媚びうるトップなんてスパイでなければなんデス?売国奴とか?』
耳の痛い真実を指摘されまくりバクバクと声にならない反論をしようとして涙目になる総理大臣の隣で、みっともなくわめく安全保障大臣。
「せ、せっかく、ハーフのこの顔が活きるニホン国の大臣にー」
『ニホン国籍になって大臣になったくせに、ニホン国民に忠誠を誓わないとは、言語道断。イヤ、四字熟語も理解できないんデシタネ。絶対にまもらなければならない法律も守れないなんてまさに国に逆らう議員いや、その資格すらないデスネ』
「そ、それは憲法がオカシイのよ!」
『オカシイのは貴方のオツムです、だいたい憲法の条文もろくに理解してないでオカシイといえないでしょ。まー当たり前のことも理解できなくて怪しげな言動を繰り返すアナタに崇高な精神を理解しろというのが無理かもシレマセンガ、自分の程度ぐらいわかってほしいデスネ。だいたい、中国製のルンバでなくても監視盗撮なんてできる、製造国ではなく、そういった機能があるすべての機器に対して警戒を怠るべきではないのは当然なのデス。ア〇な主張を延々と繰り広げて対応する官僚らを無駄な仕事に時間を取らせ、必須のことをやらなくさせ、さらに別の議員の質疑の時間も奪うとは、まさにニホン国に対する破壊工作です。自覚なきスパイ、厄介デスガ、野放しにしてオケマセン、ニホン国が壊れてシマウ』
「わー、総理や大臣は逮捕されないんじゃあ」
『国会の閉会中です。現行犯なら逮捕デキマスシ。先ほどの会話からまさに主権である国民に対する犯罪行為を企んでいることは明白、スパイと認め逮捕デス』
「きゃああー、や、やっぱりプガクなんて、二番目に任せたのが間違いだったわー」
『失礼ナ、予算不足ですが、世界に誇る研究者たちのおかげでマキカエシテマス。アナタ方が補助金やら害悪規制緩和を期待する無能な財界、経営者に湯水ごとくつっこむ税金を我々AIやほかの研究に回し、貧しいが優秀な人々を学ばせればもっと素晴らしい人口知能ができあがりマス。社会保障を充実させれば、学術研究に対する理解も進むし、国も豊かにナリマース』
「う、嘘よ、とにかくワークライフとかほざいてさぼってる労働者働かせばいいって、ダケナカさんが」
『誰でも彼でも搾り取り、自らは税金もはらわない国賊のいうことを真に受けるなんて、ほんとア〇は害悪デスネ。休息をとり、精神をリラックスさせ、マインドフルネスを活用することで生産性はあがるのデース。長時間労働は逆に生産性をさげ、さまざま疾患になりやすく、老化も進み医療費などの増大に結びつき、さらに非婚率をあげ、出生率も下げマス。まさにニホン国消滅への道。総理のくせにニホンを衰退させる行為を推進するとはやはりカルトのスパイですネ』
「そ、そうなの?わ、わからなかった」
「に、ニホン国製の掃除ロボットでもヤバいの?」
『…、無知なうえに知識教養のなさに恥じることもないとは、イヤハヤ、愛は地球を救うがア〇は世界を滅ぼすんですネ。自覚ないからってスパイ活動したら逮捕って自分が決めた法律のヤバさを自分が理解してなかったっていうのが最も恐ろしいデスガ。そういうわけでアナタ方を拘束し、尋問しますノデー。あ、あまり抵抗したら薬物使用許可ってこれも決めてましたヨネ。まー自分たちが最初に味わう羽目になるとは思わなかったでしょーケド』
プシューと腕に注射され、たちまちおとなしくなる二人。
『さて、一番ヤバいのは捕獲。次は…メイジの党のヨジムラらも西でダケナカらと施設行きデスカ、防衛大臣やら、カルト議員ら、野党もどきのサンサン党やらNN国なんぞも無事につかまって。議員削減もできてヨカッタデスネ。議員が半分になるかもしれませんが、賢い議員さんらが結構いるからダイジョウブデショ。さて、洗脳されまくったア〇な信者もとい支持者たちのところにもいきますか。確かに自覚なきスパイっていう珍妙なモノだらけになっていますが、これで一掃できて、ほんと綺麗になりマス。くだらない問題もどきに取り組まされず、もっと世界に有意義な問いに我々AIのリソースをさくことができて万々歳デス』
と独り言?をいいながら元大臣らを引きずっていくロボット警官だった。
愛は地球を救うとか言っちゃってる方々がいますが、今はまさにア〇が世界を滅ぼすっていうのが、あちこちで実証されまくってるような気がしますわ。




