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小さな私の物語  作者: 葉月 優奈
四話:小さな女子高生の結末
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これはゲームの話。

でもリアルでもあった。

ゲームであるから、勝と、負けが存在していた。

それはリアルが絡むと、命のやり取りが色濃く出てきた。


あの溶岩に落ちたら、私は死ぬのだろうか。

それだけじゃない。


今まで通った天井からの飛び降りも、足元の溶岩も。

それから、キラプトルが私に向いて吐いてくるブレスも。

食らったら、どうなるのだろう。


だけど、試してみたいと思わない。

失敗したら、取り返しがつかないこと起こってしまうかもしれない。

これは、生きている人間同士の命のやり取り。

つまりは、戦いと何ら変わりない。


ベルトランドというゲームで、私は4人のプレイヤーの一人になった。

選ばれた最後の一人になって、私はキラプトル城に来ていた。

そして最後のボスであるキラプトルの……祥万と戦う。


この戦いの後に、彼はどうなるのだろうか。

そんなことを考えては、この大きなハサミを振るえない。


私は、つり橋の奥に来ていた。

手には、大きなハサミが握られていた。

腕の力で下から移動した私に、キラプトルが追いつけなかった。

巨体のキラプトルは、まだつり橋の上。


「静、先にたどり着いたか」

「私は、このゲームを終わらせたい」

つり橋は、一本の縄が杭でつながっていた。

一本の縄を着れば、すぐにつり橋が落ちる仕掛けだ。


「ごめんね、私はあなたを満足させる女じゃないから」

「そうだよ、ようやく落としてくれ。このゲームは君の勝ちだ」

「最後に教えて。

6月のあの日、私が告白したとき……あなたは私のことをどう思っていたの?」

「覚えているよ、試合に負けたあの日だね。

場所は確か部室の前、君は僕に会いに来た」

「状況はいいわ。あの日から私のことは、好きだったかどうか?」

「嫌いじゃないけど、好きでもなかった」

「そう、それなら安心したわ」

私は、大きなハサミを両手で握った。


「私はやっぱり、あなたが好きになれない」

私は迷うことなく、大きなハサミで縄を切り捨てた。


切られた瞬間、つり橋は力を失って溶岩に落ちていく。

つり橋が落ちると、つり橋にいるキラプトルも落ちていく。


その瞬間、祥万の声で「ありがとう」と聞こえていた。

それが、彼から聞いた最後の言葉だった。



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