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小さな私の物語  作者: 葉月 優奈
四話:小さな女子高生の結末
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キラプトルは、私よりも大きな二足歩行だ。

だけどその巨体以上に意外と身軽で、ジャンプをするだけじゃない。

私に向かって、ブレスを吐いてきた。


強いブレスが火の玉のように飛んできて私は、それをジャンプでよけた。

火は、縄には引火しなかったけどかなり怖い。


ジャンプでブレスを避けても、揺れるつり橋に着地しないといけない。

ぐらぐらと揺れて、とても不安定だ。

足場をしっかり確認して、つり橋に着地した。


(ちょっと、私も落ちちゃうでしょ)

下の溶岩に私も落ちたら、当然終わりだ。


この部室……キラプトルの城には、私以外は入れない。

一人しか入れないこのラストダンジョン、相手は私だけ。

一発勝負に、負けは許されない。

ほかの三人のプレイヤーの未来も、私が背負っているのだから。


怖いながらも、自分を震わせた。

だから、負けることは許されない。


(でも、つり橋から離れるか……)

揺れが激しい。私は、背後を振り返った。

だが、背後を見た瞬間に絶望した。

つり橋の後ろには、空間が存在しない。


時間制限があるのか、私の後ろにはレンガの壁が迫っていた。

あまりにも高いレンガの壁は、私に後ろに行くのを許さない。

つり橋の杭も、いつの間にかレンガの壁に打ち付けられていた。


「これが、強制スクロールか」

水主から聞かされた、キラプトル戦の仕様。

一瞬戸惑ったけど、私は後ろに下がるのをためらった。

やはり、このつり橋でしか決着をつけるしかない。


(水主が言っていた三つの倒す方法、最後の一つ。

それは、つり橋の奥に行ってつり橋を落とすこと)

つり橋の後ろには、なぜか大きなハサミが置いてあった。

ゲームと同じように、奥にはつり橋を切り落とせるとても大きなハサミが見えた。


(橋の反対側から、橋を落とす)

背後は、迫ってくる壁。どこにも逃げることは、できない。

目の前のキラプトルは、ブレスを吐いて迫ってきた。


(どうする?このままだと)

キラプトルはジャンプもするし、ブレスも吐く。

しかも、私に近づいて逃げ場をどんどん奪っていく。

ブレスだけならば、ジャンプで何とかよけて凌ぐ。


(なかなか、飛ばないわね)

キラプトルの足元から、私は抜ける準備はしていた。

だけど、キラプトルはなかなか大ジャンプをしない。


「無駄だよ」ブレスを吐きながら、キラプトルから声がした。

その声は、祥万だ。

祥万の意識は、まだキラプトルの中にあった。


「おそらく、キラプトルの大ジャンプを狙っているのだろうけど僕は絶対にしない。

静には僕を倒す武器は、他にないのだろう。ここで見ていたからね」

祥万の恐竜は、私の作戦を完全に見抜いていた。

喋りながらも、祥万は再び私にブレスを吐いてきた。



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