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私がいるつり橋は、一本橋。
大きな橋の下は、真っ赤な溶岩。熱気もすごく、落ちれば即死だろう。
熱さもはっきりと感じられて、私の顔や全身から汗が流れていく。
ここにいるだけで、呼吸も自然と乱れていた。
(熱い……)橋の上にいるだけで、焼け死にしどうだ。
でも、キラプトルが大きな橋をふさぐように立っていた。
しかもキラプトルは、かなり高い。
それでも、私は前を向いていた。
私が憧れて好きだった彼は、もうここにはいない。
目の前にいるのは、最強の敵だ。私の戦う敵。
キラプトルは、ベルトランドの征服をもくろむ魔王という設定。
主人公である私は、キラプトルを倒さないといけない。
少し前、私はシュトラオスに乗っているときに水主から聞いた。
このゲームをよく知っている水主は、当然ラスボスキラプトルも知っていた。
ダンジョンの構造も、動く床があることも、彼女はわかっていた。
あらかじめ教えてくれたことで、私はここまでこられた。
(キラプトルを倒す方法は3つ。だけど、そのうちの2つはできない)
唯一残された方法は、一番難しい。
でも、それはわかっていた。そしてそれは、私の勇気が試されていた。
つり橋で、キラプトルがジャンプをして迫ってきた。
ジャンプをして、着地をすると橋が大きく揺れた。
長い縄でつながったつり橋は、大きく揺れていた。
ぐらぐらと揺れると、足場がかなり不安定になった。
「きゃあっ、こわいんだけど」
思わずそばにあった綱を握って、落とされないように耐えた。
私の足元には、グググツと煮えたぎる溶岩。
あまり高くないけど、落ちたら命はない。
キラプトルは、すでに魔物だ。
やはり、話し合いだけでどうにかなる相手ではない。
ジャンプをしながら、私に迫るキラプトル。
捕まれば、腕力にかなわない私は落とされてしまう。
(でも、クリアできるの?)
橋が、常に揺れていた。
巨体なキラプトルは、動くだけでつり橋が揺れていた。
動いて不安定なつり橋は、立っているのさえやっとだ。
バランスを崩せば、溶岩に真っ逆さまだ。
(どうするこれ?動けない)
しゃがんで、私は揺れる橋に耐えていた。
つり橋を激しく動かしながら、キラプトルは大きな体で私に迫ってきていた。




