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小さな私の物語  作者: 葉月 優奈
四話:小さな女子高生の結末
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野球部コンビ、勝と香流。

二人の乗っているシュトラオスの色は、赤。

紫色のシュトラオスは、足が速いという特徴があった。


でも、他にも四種類の色が存在した。

それぞれ得意なものや、特技を持っていた。

その中で、赤のシュトラオスにも一つの特技があった。


「炎!」

赤のシュトラオスの口が赤くなって放たれたのは、長いブレス。

走っていたシュトラオスの動きを、勝はいつの間にか止めた。


そして、勝は狙いを定めた。

シュトラオスの頭を私たちに向けて、口を大きく開けた。

同時にシュトラオスの顔が苦しそうに変わった。

口から、赤い炎が帯状になってそれが一直線上に私たちの背後に飛んできた。


「こんな遠くから!」

完全に、不意を突かれた。

私はシュトラオスの方向転換をしようと思ったけど、すでに反応が遅い。

炎が私たちの背中……シュトラオスに命中。


慌てて水主は、私を連れてシュトラオスから離れた。

離れたけど、転げるように砂利道に転がった。

倒れたまま、私は顔を見上げた。

乗っていたシュトラオスが、炎に包まれる姿を目撃した。


「シュトラオスっ!」

私は、炎に包まれたシュトラオスを見て嘆く。

うつ伏せから立ち上がって、私は顔が青ざめた。

燃えたシュトラオスは、もう動くもとはない。

私の手を引いた水主も、同時に悔しさをにじませた。


そんな中で、赤いシュトラオスが近づいてくるのが見えた。

私たちには、シュトラオスがない。背後には焼かれたシュトラオスが見えた。

すぐ先には、野球部のプレハブも見えた。


「もうちょっと、あとちょっとなのに」

「よくも……よくもよくも」

口惜しさをにじませた水主は、背中のリュックからハンマーを両手に持った。

そのまま、砂利道の前で険しい顔で立っていた。


「行って、静」

「え?」

それは、水主の覚悟の言葉。

険しい顔の彼女は、ハンマーを持って迫りくる赤のシュトラオスをにらんでいた。



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