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小さな私の物語  作者: 葉月 優奈
二話:小さな女子高生の真実
16/56

016

――二日前・学校内渡り廊下――

この日は、雨が降っていた。

学校帰りの放課後、私は廊下を歩いていた。

私と一緒に歩いていたのは、私の彼氏だ。


背の高いイケメンの彼。

野球部のエースで、先輩の彼は大人だった。

スポーツマン風の男子生徒は、さわやかな雰囲気だ。

そう、彼こそが『乾 祥万』。


「祥万、今日は部活が休みなのね」

「最近は雨が多くてね、明日も雨らしいし。

大会も近いのに、練習できないのは辛いよね」

女子からも人気の高い祥万は、注目する女子の視線も勝手に奪う。

身長は190を超える大きな祥万は、どこにいてもよく目立つ。

クラスは元より、学校内でも一番大きな私の自慢の彼氏だ。


「今日も部活が休みだから、どっか行く?」

「今日は、素直に帰って休むことにするよ。

この前の試合の疲れが、まだ抜けていないから」

「おっさんかよ」

私が、肘で軽くつっこんだ。

それを見て、祥万がはにかんでいた。


はにかんだ祥万も、とにかくカッコいい。

どの顔もかっこよくて、爽やかだ。

自慢の彼氏は、私にだけその顔を見せてくれた。


まさに最強の彼氏を、私が独り占め状態だ。

こんな幸せの時間がいつまでも続けないいのに、と思っていた。


そんな彼を見上げた私は、二人で手をつないで廊下を歩く。

窓には雨が降っていて、彼は右手でスマホを持っていた。


「祥万は、何しているの?」

「写真」雨の廊下で、スマホカメラで周囲を撮りながら歩いていた。


「学校の景色を、撮っていたの?」

「うん、そう」

カメラアプリで、学校の風景を写真で撮っていた祥万。

彼は最近写真にはまっていて、いろんな学校の風景をよく撮っていた。

私といるときも、祥万は写真であちこち撮っていた。


「雨の学校って、なんかいいよね」

「うん」彼といると、雨でも晴れでもとにかく楽しい。

彼は学校のなにげない日常や風景を、スマホカメラで撮っていた。


熱心に写真を撮る彼を見ながら、隣にもいい被写体がいるのにと僻む私。

私は少し不満げに、彼に言ってきた。


「ねえ、風景もいいけどたまには……」

彼の手を離した私は、祥万の前にステップして出ていく。

スマホカメラを構えた祥万が、スマホ越しに私をじっと見てきた。

右目で、私をじっと見ていた。


「撮ってほしいのかい?」

そのまま、私の顎をつかんできた。

さやかかだけど強いまなざしの彼の視線を見て、私の胸のドキドキが止まらない。

胸の鼓動が高くなっていて、顔が赤くなっていた。


「いいよ」

祥万は後ずさりして、私から離れてスマホを構えた。


「丁度、静を撮ろうと思っていたところだから」

スマホを縦に構えた祥万は、私の全体を入るようにスマホカメラで私を覗く。


「かわいく撮ってよね」

「任せろ」祥万は、真剣なまなざしでスマホカメラを構えて私の全体写真を撮っていた――



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