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3話

妖怪は倒したがまだ終わったわけではない


「田中がまだ廃墟にいるんだよなぁ、どうしよ」


廃墟の扉を引っ張って見るが歪んでしまったのかあく気配はない


「田中ー!いるかー?」


腹から声を出す


「悠真!?悠真か!!生きてるのか!?」


すると中から田中の焦った声が扉越しだと言うのに、はっきり聞こえてきた


「元気そうだな…」


俺は扉を切るため、刀をもう一度出現させようと手を合わせる


このとき俺は油断していた、真っ二つに切ったら生き物はみな死ぬとそう思っていたのだ


いや普通そう思って当然だ


しかし、妖怪はちがった


後ろで妖怪がまるで磁石のように真っ二つになった体がくっついている事に気づくことが俺には出来なかった


グチャ…


気味の悪い音を微かにたてて完全にくっついた化け物


それは音を立てずゆっくりと、ゆっくりと、忍び寄った


妖怪の影が俺を包み込む一歩手前ーー


グ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛ォォォォ


妖怪が咆哮をあげた


いやそれは叫びだ


「なっ!?」


その叫び声でやっと気づくも


血飛沫すらたてずに妖怪は灰になって消え去っていた


妖怪が倒されたことで辺りの暗闇が消え去り太陽のサンサンとした光が差し込む


俺はその様子をただ呆然と見つめた


「あぁ、『妖魔』の討伐完了…

被害者の保護に移る」


スマホに話しかける謎の影が1つ…


カツカツと音をならしゆっくり歩み寄ってきた


何かと思い警戒し睨む


森の影から姿を現したのはくたびれたおじさんだった


「えっと…大丈夫?」


俺より一回り背の高いの男が姿勢を悪くして尋ねる


「あんたが妖怪をやったのか…?」


その様子にひとまず敵意はないことを感じ恐る恐る俺は尋ねた


「………君見えるのか、じゃあこの妖魔弱らせたのも君?同業者関係の人かな…」


男は顎に手を当てた


「俺は妖怪警察の埼玉県本部長、三浦玄だ。

妖異証明書みせて」


男は流れ作業のように意味の分からない言葉を並べた


「は…?妖魔?妖怪警察…?妖異認証証?なにそれ?」


いきなりのことに若干引いていると


「え、君知らないの?」


と玄と名乗った男の表情が明らかに変わった


「ぜーんぜん、知らねーけど」


素直にそう答えると男はタバコをふかした


「非登録か…」


そして呟いたその瞬間ーー


「え…?」


手錠をかけられた


「は?は?え?は?!」


困惑と驚きで俺の動きは石のように止まる


「落ち着いて?深呼吸、深呼吸」


俺をそうさせた元凶である玄がそう促す


「いや、あんたのせいだからな?てかなに?いきなり手錠て!?」


「いやー、逃げられないように一応?」


「は???俺これからなんかされんの??」


顔を歪めそう問い詰める


恐怖ではなく怒りのほうが近い


当たり前だ、いきなり手錠を理由もなく付けられたらだれだって怒るだろう


「いや、痛いことはしないよ、妖異認証証の手続きするだけ」


またその知らないの言葉だ


手錠を引っ張ってみるがびくともしない、玩具ではなく、本物らしい



「よし、じゃあ事務所行こうか」


やっていることは手荒だが言葉は柔らかい


そんなちぐはぐな男が気味悪いがそれよりも、今、玄についていく暇はないのだ


なぜからまだこの崩れそうな廃墟に田中が取り残されているのだから


「ちょっとまて!

この中にまだ俺の友達いるんだって、よくわかんねぇけど警察ならどうにかしてくれよ!」


そう叫ぶと玄はやっと動きを止めた


「まだいたのか…ちょっとまってろ」


そう言うと廃墟の扉へ迷わず近づいて


「扉の近くから離れてねー」


と男は言った


さらに廃墟の両手を広げても余裕で入れるほどでかい扉に手をかける、そしてーーー


バゴォォン


扉に人が十分通れるほどの穴を作った、蹴りで


人間の出来る芸当ではない


「やっば……」


(さっきの俺といいこいつといいどうなってんだよ……………)


「悠真ぁぁぁぁぁぁぁ」


中で1人おびえていた田中がやっと解放され俺の懐に飛びついた


鼻水やら涙やらが服につきそうになり俺はそれを遠ざける


「じぬがとおもっだぁぁぁ、………なんで手錠つけてるのぉぉぉぉ」


それでも田中は涙を飛ばす勢いで飛び付いてきた


「あれ、この子は普通の人間…?」


玄はこの様子に頭にはてなを浮かべているようだったが


「まぁ、いいや、えっと鳥合図、君は【確保】ね」


とめんどくさくなったようで玄はそう言って俺の肩に手をおいた

みうら げん

三浦  玄

新キャラです!!



見ていただきありがとうございます!!

寝坊しました


よろしければポイントやリアクション大変励みになりますのでお願いします!!

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