第七章登場人物紹介【挿絵・軽くネタバレ】
【アミュウ・カーター】
十八歳くらい。幼少期にカーター・タウン郊外の森に一人でいたところを町長セドリックに保護される。義姉ナタリアとは血は繋がっていないが、本当の姉妹のようにして育つ。古の魔術を得意とするよろず屋魔術師。まじないや儀式魔術、薬草知識に精通する。
聖輝の快復を待つあいだ、ジークフリートとともにアモローソの手がかりを追ってクーデンに赴く。その際、孫娘フリーデリケの結婚式への出席を切望する病床の老婆ヒルデガルドに、病封じの願掛けを伝授する。
フリーデリケたちの結婚式を見届けたあと、快復した聖輝のもとへ戻ることを選ぶ。
【御神楽 聖輝】
二十六歳。アモローソに刺されて危篤状態だったが、一命をとりとめる。ソンブルイユ教会の施療院に入院する。
【アモローソ】
聖輝を刺したのちクーデンのツァイラー・エッククナイペで歌を歌っていたが、再び行方をくらます。
【ジークフリート・ヴィルヘルムス】
十九歳。アミュウとともにアモローソを探しにクーデンへ向かう。
三年前に土砂崩れで崩壊した村ヴェレヌタイラの出身。村で唯一現存しているホステル・ヴェレヌタイラの主人たちには、昔世話になったとか。ニシンの酢漬けのヨーグルト和え(ヘリングスゲリニテ)に目がない。東部でよく飲まれるワインよりも、西部特産のビールの方が好き。腕っぷしが強い。
フリーデリケたちの結婚式を見届けたあと、聖輝から距離をとり、単身でアモローソを追う。
【フリーデリケ】
ギュンターとの結婚を目前に控えた娘。明るく素直だが、あまり物事を深く考えない。シュナイダー製糸工場で働く。出社前には、祖母ヒルデガルドが丹精していた市民農園の世話をしている。
【ギュンター・シュナイダー】
フリーデリケとの結婚を目前に控えた、シュナイダー製糸工場の跡取り息子。勤勉で実直な青年で、フリーデリケを大切にしている。
【ヒルデガルド】
フリーデリケの祖母。家族のいなくなった広い家で一人暮らしをしているが、老いと病気で身体が思うように動かない。元縫子で、フリーデリケの母親のために作ったウェディングドレスを、初孫であるフリーデリケが着ることになり、心から喜んでいる。
【ロッテ】
樽横丁の酒場で働くヴェレヌタイラからの移民の女性。ジークフリートとは旧知の仲で、サバサバとした振る舞いには表さないが、傭兵稼業であちこち飛び回る彼のことを心配している。
【ベルンハルト】
ホステル・ヴェレヌタイラの主人。髭の大男。姉のウルズラと立った二人でヴェレヌタイラに残り宿を営む。ヴェレヌタイラ崩壊後、クーデンの要請によりホステルを開業する際、カタリーナ・ハインミュラー卿の指示で、残存していた村の家屋を全て破壊した。防犯のために仕方なく行ったことだったが、ヴェレヌタイラを去った移民たちの反感を買っている。
【ウルズラ】
ベルンハルトの姉。
【カタリーナ・ハインミュラー】
クーデン地区司教枢機卿。枢機卿団の紅一点。六十歳。小柄な女性だが、聖堂騎士団を率いて最前線で指揮を執る胆力の持ち主。独立機運の高まるブリランテ自治区のお目付け役としてクーデンに配された。




