サンドバックになる気分。
今回は、ヒロインが出る。やっとだ。
うれひーー。でもちょっとだけ。
「はじめまして 治です。オサって呼んでください。これから、どうかよろしくお願いします。」
ここ、エスクワールド学園中級部 A教室で俺は今、転校生お決まりの挨拶をかましている。
そもそも、この学園は、永世中立国であり世界一の強さを誇るエガリア魔王国にあるため同国からだけでなく、あちこちから生徒がやってくるらしい。
ここは、初級部、中級部、上級部、特級部の4つからABCの三クラス40人から構成されており、15から18才まで、学ぶことになるが特級部だけ、成績優秀者のみが、進学することができる。
およそ進学できるのは全生徒1000人の一割ほどらしい。
俺は、別に特級に興味はないのであまり関係ない。
主にここでは、戦闘、魔法、勉学、作法、を習うらしい。
そして、この学園には、一つ変わったルールがある。
「学生であるうちは、いかなる身分、出身であろうと等しくあれ。』だそうだ。
それは、この学園は、実力さえあればだれでも入学することができるからだ。
だから生徒である内は、出身、身分を相手に聞くことはできない。だから、身分、出身がわる苗字は使わない。名前のみである。
そんなわけで、俺がどこの誰と聞かれることもないはずだが。
「さーて、自己紹介も終わったざますね。それじゃ、オサさん、一番後ろのアリスさんの横に座るざます。」
俺も、事前の自己紹介でこのざますを聞いたときは、驚いた。だってざますだぜ。
何を隠そう、このざます口調の人は、俺のクラスの先生、イルノイア先生だ。
真っ赤なロングドレスに身を包み、逆三角形のめがねをしているつり目のおば・・・お姉さんだ。
実に、よくに似合ってさまになっている。
俺は、指示された席にすわった。
よし、ここは一発、同じクラスになったのも何かの縁だ。仲良くすっか。
俺は、さっそく、横にいる女生徒に話しかけた。
「おっす、 君、アリスってゆうんだろ、俺はオサよろしくな。」
少女は、こちらを向いた、服装は当たり前だがみんなと同じ学生服(女子はスカート、男子はズボン)で、俺と同じ真っ黒な髪、だが、俺と違いとても艶やかで長い。
肌はそれと正反対に雪のように白く、きめ細かい。
これだけで、美人だとわかるが、眼が、表情がわからない。なぜなら、長い黒髪が少女の両眼にかかって表情がわからない。
そんな、少女がこちらに向かって、何か言ったように思えたが、「オサさん、なにしてるざます。もう授業は、始まってるざますよ。」と言う先生の声に消されて聞こえなかった。
よろしく、って言ったように思えるんだが?
。。。休憩時間。。。
ふぃー、やっと終わった。と、一息ついてると、生徒が押し寄せてきた。
「ねー、オサ君。私、学校案内してあげようか?」
「オサ君って、どんな魔法使うの。」
「オサ、勝負だ。勝負しろー。」など質問攻めにされた。
質問、ひとつひとつに答え、お断りした
特に最後のバトルジャンキー君のは丁重にお断りした。
正直、女の子と話すのが得意じゃないので、緊張してしまい「はい」といえなかったのだ。
男子は、戦闘関係のことばかりで、答えられなかった。
全然、休憩できないまま、次の授業、戦闘実習ガ始まった。
模擬戦。一対一の魔法あり武器ありの本格てきなものだ。
いやだー、戦いたくない。戦いたくない。ずぶの素人の俺に戦闘なんて無理だー・
魔法も、しょぼい回復魔法だけなんだぞー。無茶ゆうなー。
そんなわけで、エスケープさせてもらいます。ではさらば。
と逃げようとしたそのとき、イルノイア先生に捕まった。
「やっぱり、逃げたざますね。校長やルドルフ様に戦闘の時間はきっと逃げ出すからみっちり仕込んでやってくれと言われておりましたざます。」
こうちょー、おっさん 俺に何の恨みがあるんだー。
そして、イルノイア先生に引きずられて、闘技場までつれてかれた。
「あなたの番は、最後ざます。それまで、しっかりみて学習するざます。」
戦闘が始まりました。 いやー、みんなすごいな。地の自然魔法ってあんな強いんだ、あんなのくらったら大けがするよ?
あれ? そういえばさっきからアリスの番が来ないのだが彼女はなにをしてるんだ?
「先生、アリスは、たたかわないんですか?」
「ええ、彼女は、いいんざます。特別戦闘免除なんざます。」
なぜだ?調子でも悪いのか、それとも、生まれつき体がよわいのか?
なんでだろう?なんか気になる?
「先生それは何か理由でも・・「そんなことより、あなたの番がきたざますわよ。」
なんだってーー?もうきたのか、早いよもっと後でいいよ。あと、100年は待てるよ。
また、逃げ出そうとした俺をイルノイア先生は、闘技場までひきずる。
闘技場には、俺の相手が立っている、・・・さっき勝負を申し込んできたバトルジャンキー君だ。
はい、終わった。俺これからこいつにぼこぼこにされるんだ。泣けてくる。
試合開始の銅鑼がなる。
瞬間、俺の腹にバトルジャンキー君(略してバトジャ君)のボディブローが決まる。
「げほっ」意識が遠くなる、ああ これで終わる。ありがとう一撃で沈めてくれて、バトジャ君。
だが俺は意識を失うことはなかった、俺の固有魔法『仁治』が発動したからだ。
さっきくらった技の痛みが引いていく。
やばい、やばい、なんてことしてくれんだ。俺、俺は早く負けたかったのに。
降参しようと先生と生徒たちがいるほうを向くと、
「すごーい、オサ君、バトラ君の攻撃をもろにくらって倒れないなんて」
「あれって、回復魔法じゃない。はじめてみた。」
などなど聞こえる。
こいつ、バトジャ君じゃなくて、バトラ君なのかそのまんまだな。
いや、そうじゃなくて降参したいんですが?誰か助けてー
「なに、よそ見してる。余裕ってか。」
しまった。
今度は、アッパーが俺のあご貫く、だが眠れない、脳震盪もあごの痛みも瞬時になおる。
「このくそ、これでも倒れないか。」
どうやら、バトラ君を怒らせてしまったようです。
それからは、語るのも嫌な一方的な暴力の時間、俺は殴られ、蹴られ、吹っ飛ばされる。
だが、意識を失わせてくれない。だけど、めちゃくちゃ痛いんだぞ、それに完全に治りきるわけじゃないから、ダメージも蓄積される。
戦闘終了の銅鑼がなる。
終わった、やっと開放される。
俺は、戦闘から解放され喜びから緊張の糸が切れ、精神的に意識を失った。
ホントよく意識を失う主人公ですが、許してください。
バトラ君が魔法をつかわなっかたのは、あまりうまくなく、詠唱に時間がかかるためです。